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イラクで起きた日本外交官殺害事件は、「陰謀論」的に深読みしなくとも、陰謀の匂いが迫ってくるおぞましい事件である。
「それでも自衛隊をイラクに派兵する」のか、「だから自衛隊のイラク派兵を中止する」のかというレベルの問題ではなく、ブッシュ政権と“信頼関係”を築くことができるのかという“日米同盟”の在り方そのものに関わる問題を孕んだ事件である。
私自身は、事件の真相が明確になっていない現在、同盟国の外交官である二人の遺体をもてあそびTVカメラに撮影させたことに米軍やブッシュ政権の深い闇を感じ取っている。
そういう連中が引き起こした虐殺破壊戦争がアフガニスタン侵攻でありイラク侵攻だと考えたとき、その戦争の本質が否応なく見え、“誤爆”・“捕虜虐殺”・“コンテナ殺人”・“劣化ウラン弾使用”・“グァンタモナ監禁”など数々の暴虐が繰り返されたのも不思議ではなくなる。
「対テロ戦争」の目的が何かはさておき、勝利して目的を実現するという本来の戦争ではなく、“許容範囲”で無用の人殺しを行い、戦闘を通じてではなく嬲り殺しを好み、死者を辱めることに嬉々とする戦争を平然と行う(行わせる)連中が米軍を牛耳っているのである。
殺害された同盟国の外交官の遺体をもてあそび、その状態をTVカメラに収めさせるという“悪魔崇拝”的行為を見逃してはならない。
同盟国の外交官だったからあの程度の辱めで済んでいるのであり、“敵”であればどのような扱いをしているかは推して理解できることである。
日本政府そして日本国民は、こういう“悪魔崇拝”的な連中と政治的運命を共にするのかどうかという岐路に立たされているのである。
貿易や原油という経済的権益をあてにして米国と運命を共にするという判断が“国益論”として有効であるとしても、日本外交官の遺体を辱める連中がそのような優遇策を施してくれると期待するのは、幼稚な思考というより倒錯した思考である。
ブッシュ政権は、戦争目的を遂行するために、イラクの治安を日本を含む諸外国に委ねようとしている。自国の軍隊は、新たな事態に即応できる状態にすると同時にイラク反占領勢力の矢面に立たないで済むようにしたいのである。
日本の自衛隊など外国部隊がイラク反占領勢力と米軍の間に立つように企てている。
そして、戦争目的のために有効だと考えれば、“後ろ”から外国部隊を攻撃することさえ厭わないのが奴らである。
1万歩譲って主張したい。
どうしてもイラクに自衛隊を派兵するというのなら、今回の二人の外交官殺害事件の真相を明らかにするとともに、二人の遺体を辱めた責任者の処罰とブッシュ大統領の謝罪を勝ち取ってからにすべきである。
この過程を抜きにして自衛隊をイラクに派兵すれば、前からも後ろからも攻撃され、それでも「テロには屈しない」と叫び増派を行って、犠牲者の山を築くことになるだろう。
外交だから、「陰謀論」をブッシュ政権にぶつけろとは言わない。
今回の外交官殺害事件で明瞭にわかっている不審や疑念からぶつければいいことである。
まずは、遺体辱め問題とともに、米軍が事件発生時刻を4時間もずらして発表した作為から始めるべきである。
「外務省は米軍情報をもとに、襲撃された車は29日午後5時(日本時間同日午後11時)ごろ発見されたと発表した。だが、ディジュラ署の警官が住民からの通報で現場に駆けつけたのは、同日午後1時(同日午後7時)ごろ。
奥氏らがバグダッドの日本大使館を午前10時ごろ出発したことは確認されており、約150キロ離れたティクリートまでは通常で2時間ほどの行程であることから、車は正午前後に襲撃されたと考える方が自然だ。
ティクリートの病院関係者も午後2時前には2人が搬送されたと認めている。 」
(読売新聞「犯行の実像、いまだ不透明…2外交官殺害」:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20031201id04.htm )
この事件発生時刻の後ろへのずらしは、イコール日本側(在イラク大使館や外務省)への通報の遅れを伴うはずのものである。
米軍(CPA)は、外交官殺害事件を認知してから4時間近く、日本側になにも通報しなかったことになる。
昨日朝方に大騒ぎになった外交官殺害事件は、一昨日(土曜日)夜には大騒ぎになっていたはずの事件なのである。
そのような“失態”がなぜ起きたのか、そして、なぜ嘘の情報を流し続けたのかをブッシュ政権に説明させなければならない。
それを求めるのは、主権国家ではなく傀儡国家や植民地でも普通の対応である。
小泉政権がそれさえしないのであれば、一般家庭の親の責任さえ果たさないことになり、対米追随や売国奴という言葉さえ美辞麗句の賛辞となる。
普通の親の責任さえ果たせない政府が、自衛隊をイラクに派遣するのどうのということを口にすることは認められない。
※ 参照書き込み
『「ティクリート日本外交官殺害事件」を読み解く 【二人のパスポートを米軍が“回収”:二人の遺体の扱いに激怒し米国に抗議しない日本政府はカス未満!】』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/814.html )
『イラク非米軍対象攻撃問題:「何より深刻なのは“連合国”内部に情報提供者がいることである」 [フランス2ニュース]』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/872.html )
『イラクの現局面は大枠で米英政権のシナリオ通り [シジミさんへ]』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/333.html )