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(回答先: 米大統領の極秘訪問、イラク国民の大半は反発 ［ロイター］ 投稿者 あっしら 日時 2003 年 11 月 28 日 18:01:42)
【ワシントン佐藤千矢子】ブッシュ米大統領が２７日、バグダッドを秘密裏に電撃訪問したのは、イラク戦後統治の混迷で批判が高まるなか、駐留米兵の士気を鼓舞するとともに、米国民に向けて結束を維持するよう呼びかけることに最大の狙いがあったとみられる。また自らがテロ攻撃の標的になりかねない危険まで冒して現地訪問に踏み切ったことは、来年の大統領選挙での再選への危機感と、これをはね返すべく攻勢をかけようとする戦略を強くうかがわせるものだ。
米国民にとって２７日の「サンクス・ギビング・デー」（感謝祭）は、家族や親せきが集まって七面鳥の食卓を囲み、収穫を神に感謝する特別な祝日だ。その日を選んで、大統領が駐留米兵を慰労するために現地を訪問したことは、任務遂行の決意を訴えるうえで劇的な効果がある。大統領は、約６００人の陸軍第１装甲師団、第８２空てい師団の将兵を前に約１０分間演説し、「ロックスター並み」（ＦＯＸテレビ）の歓迎を受けた。
イラク戦争で、米兵の戦闘中の死者は現在２９８人で、このうち大規模戦闘終結宣言（５月１日）以降の死者が１８５人となるなど治安情勢は悪化する一方だ。犠牲者の増大と駐留の長期化で、米兵の士気の低下も指摘されている。
一方、大統領の支持率は今月中旬、就任以来最低ラインの５０％を再び記録。経済回復は加速しており、大統領の再選はイラク戦争をどう乗り切るかにかかってきている。
大統領のバグダッド訪問は、民主党やメディアから「戦争の政治利用」との批判を受ける可能性があるほか、仮に大統領がテロ攻撃を受ければ、逆効果になりかねない。逆にいえば、大統領再選を確実にするためには、危険を冒しても訪問に踏み切らざるを得なかったといえる。
前大統領夫人のヒラリー・クリントン上院議員（民主党）は２７日、アフガニスタンの駐留米兵を訪問し、２８日にはイラクに向かう予定だ。ブッシュ大統領はヒラリーさんより先に現地を訪問したわけで、「戦争と政治」をめぐる共和、民主両党のつばぜり合いがここにも表れている。
米大統領の戦地訪問は、ベトナム戦争中の６９年にニクソン大統領が同国を訪問して以来。このほかジョンソン大統領が６６、６７年にベトナムを訪問、アイゼンハワー氏も５２年に朝鮮戦争の前線を訪問している。現大統領の父のブッシュ大統領は、湾岸戦争の準備を進めていた９０年１１月の感謝祭の祝日に、サウジアラビアの米軍基地を訪問している。
［毎日新聞１１月２８日］ ( 2003-11-28-13:37 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20031128k0000e030067000c.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。