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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031123-00000012-yom-int
【サマワ(イラク南部)=久保健一】自衛隊の派遣先に予定されるイラク南部サマワで、反米武装勢力が拘束されたり、爆薬を積んだ車が見つかったりするケースが10月以降少なくとも3件あり、駐留オランダ軍に通報されていたことが、地元有力部族長の証言で明らかになった。
サマワの治安は比較的安定しているが、一帯で武装勢力が不気味な動きを見せていることを示唆するものだ。貧弱な警察力では外部からの過激派侵入を防げないとの懸念も広がっている。
サマワ3大部族の1つ、ガーネム部族のヌーリ・アザーラ部族長(70)によると、今月上旬、サマワ中心部の商業施設前で、爆薬とロケット弾十数発を積んだ4輪駆動車が見つかり、乗っていた4人の男が同部族員に拘束され、オランダ軍に引き渡された。4人は中部のスンニ派三角地帯にあるファルージャから来たと話していた。また10月上旬にはサマワ中心部で大量のTNT火薬を積んだ車が見つかったケースもあったという。
一方、今月上旬にはサマワ北方で不審なサウジアラビア人が地元アバス部族に拘束され、国際テロ組織アル・カーイダの関係者だと自供したという。男はバグダッドの市街地図を所持していたといい、首都でのテロ計画に関与していた可能性も出ている。
地元ムサンナ県のアッバース県警本部長は本紙に、こうした事例を「把握していない」と述べたが、「人員不足や捜査権がオランダ軍にあることなど限界がある」とも認めた。
伝統的社会構造が残るサマワでは、強固な血縁集団である各部族が、サマワ周辺の農村地帯に半ば独立した共同体を築いている。
部族の成人男性は自動小銃などの武器を携帯するのが普通で、部族自体が事実上の民兵組織。例えば3大部族の1つ、ブザヤート部族で「1万5000人の動員能力」(カーゼム・ファハド同部族長)を持ち、県警の現在の総勢約1300人の10倍にもなる。
ムサンナ県の有力14部族の長は一致して、連合国暫定当局(CPA)に治安面での全面協力を申し出てきたが、認められていない。このため部族の活動は県内を通る石油パイプラインや部族の集落周辺の警戒に限られているという。
サマワ3大部族のブジャイヤシ、ブザヤート、ガーネムの各部族長は、自衛隊の派遣についても、地元経済への貢献などから歓迎する考えを示した。ただ、サマワの治安については「オランダ軍とイラク警察ではテロを防ぎきれない。我々に全面協力させる必要がある」(ガーネム部族長)との声が浮上している。(読売新聞)
[11月23日23時6分更新]