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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031123-00000027-mai-int
【ワシントン中島哲夫】イラク駐留米軍はブッシュ大統領の「大規模戦闘終結」宣言(5月1日)以来、半年余りを経て空爆を再開するなど、抵抗勢力の掃討作戦を強化しているが、22日も警察署を狙った自爆テロや民間航空機へのミサイル攻撃が発生、その効果に対する疑念が米国内でも広がっている。22日付の米紙ワシントン・ポストは、イスラエル軍がパレスチナ自治区で用い、住民の憎悪を招いた戦術と似ていると指摘し、泥沼化への懸念をにじませた。
米軍が「アイアン・ハンマー」(鉄つい)と呼ぶ新たな掃討作戦は、今月になって始まった。ブッシュ大統領は14日、「敵が戦術を変えたので我々も対応を変えた」と記者団に述べた。抵抗勢力の戦術変更という説明の根拠は明確ではないが、米軍の変化ははっきりしている。空爆や砲撃の再開を含む攻勢強化だ。
航空戦力の使用には、低空飛行しながら集中砲火を浴びせるAC130、戦車の装甲も貫く機関砲などを搭載したA10攻撃機、最大1トンにもなる大型爆弾、精密誘導ミサイルなどが含まれる。
また、抵抗勢力が潜む家屋を確認すると、本人らを殺害・拘束するほか、住人家族を追い出したうえで建物を破壊している。ポスト紙が自宅を失った人物の怒りの声を伝えながら「イスラエル軍と似ている」と指摘するのは、こうした強引な手法だ。
バグダッドとワシントン近郊の米国防総省を結ぶ形で19日に記者会見した米陸軍第82空挺師団のスワナック司令官(少将)は「これは戦争だ」と述べ、必要に応じて「クルミを割るのに大ハンマーを使う」ような圧倒的な作戦を続けると明言した。
司令官はまた、米兵は勇猛に戦った後は地元の子供たちにチョコレートやキャンディーを与えるのだと語り、米軍の「思いやりの深さ」を強調した。
しかし同日、米上院軍事委員会の公聴会で民主党のレビン議員は証人のシューメーカー陸軍参謀総長に、強硬作戦は「逆効果ではないか」という趣旨の質問をぶつけた。参謀総長は「現場の司令官たちは状況を理解し、適切だと思う行動を取っている」と答えて切り抜けたが、同種の疑問の声が報道にも目立ち始めた。
20日と21日のバグダッドでの記者会見でも別々の将官が掃討作戦の成果を強調し、ワシントンにも伝えられたが、テロ続発の状況が変わらないだけに「鉄つい」への評価は高まらない。(毎日新聞)
[11月22日19時44分更新]