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<ノルウェー>イラク駐留軍で論争 国民の批判浴びる
【ロンドン岸本卓也】イラクに軍隊を派遣しているノルウェーで、派兵目的が人道支援か、戦闘を伴う治安維持かをめぐって論争が起きている。米国防総省はノルウェー部隊を米国主導の多国籍部隊の一部と主張しているが、政府は「国連に協力する人道支援部隊」と反論。戦闘拡大に派兵の定義付けが間に合わない政府の慌てぶりが国民の批判を浴びている。
ノルウェーは7月にイラクに約150人の工兵部隊を派遣した。オスロからの報道によると、政府は国民に「占領の役割を担う米軍とは一線を画し、水道や電力の復旧などの人道支援だけを目的とする」と説明。戦闘のための派遣ではないとしたうえで、派遣地域も治安が比較的安定しているとされたイラク南部のバスラ近郊を選んだ。
ところが、イラク南部でも治安が次第に悪化。派遣部隊は「活動場所が戦闘地域になった」と政府に訴え、戦闘地域での活動に支給される特別報酬を要求した。政府が特別報酬の支給を認めたため、派遣反対派は「非戦闘地域への派遣という前提を政府自身が崩した」と反発している。
さらに、米国防総省の報道官が「ノルウェー部隊は米国主導の多国籍部隊の一部」と発言したことをノルウェーのメディアが大々的に報道したため、論争は火に油を注ぐように燃え上がった。ペターセン外相やデーボル国防相は「報道官の認識は間違っている。米軍の占領行為には加担しない」と国民の疑念払拭に懸命になっている。
ノルウェー赤十字社のステレ代表はAP通信に「イラクでの戦闘は終結しておらず、外国人であれば文民も軍人も区別なく襲撃される。ノルウェー部隊の任務が不明確になっている現状では、兵士にも援助の民間人にも危険が増すだけだ」と語った。(毎日新聞)
[12月5日11時2分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031205-00001020-mai-int