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今日のぼやき 2003.12.04
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1391.html
投稿者 エンセン 日時 2003 年 12 月 05 日 00:04:40:ieVyGVASbNhvI

 
副島隆彦事務所/アルルの男・ヒロシです。

外務省の奥克彦・参事官らがイラクのゲリラに殺害された事に関するニューズ報道をテレビでみていたのですが、この悲劇が政治的に利用され、自衛隊派遣に世論を持って行くように利用されないように監視しなければならないと思っています。フジテレビ/産経新聞は当初からそんな論調になっています。この件で、外務省出身の森本敏・拓殖大教授が、アメリカのあやつられ要員であることが分かってきた。毎日のようにテレビ出演し、自衛隊の派遣を訴えている。

この事件のニューズ報道を調べていくと、米軍が情報統制をしいているばかりか、この二人の外交官の事件捜査が米軍によって隠蔽された可能性も出てきました。当初の報道では、日本・外務省は、米軍の当初の発表と日本側が得た情報との食い違いを指摘し、「腑に落ちない」という発表をしていましたが、12月3日になって、「ほぼテロ」と断定しました。
この間の政府内のゴタゴタを見ていく限り、日本政府は「アメリカ側の発表を全面的に信用する」ということに決めたようだ。この事件にはいくつか不可解な点がある。

まず、事件発生当初に配信された「共同通信」のニューズ記事を貼り付ける。この記事は「日経新聞」にも掲載された。

(貼り付け開始)
「共同通信」(2003年11月30日)

血の海の中、最後のうめき 車体左側に無数の弾痕 
テロ示す目撃証言
 
【ティクリット(イラク北部)30日共同=上西川原淳】血の海となった車の中で、苦しそうにうめき声を上げる在英国大使館参事官の奥克彦さん(45)。助手席では、在イラク大使館書記官の井ノ上正盛さん(30)が左肩に弾丸を受け、既に息絶えていた−。イラク復興支援の最前線で奮闘していた日本人外交官二人が二十九日、志半ばで凶弾に倒れた。フセイン元大統領の出身地、北部ティクリット近くの襲撃現場に三十日入り、目撃者の証言を集めると、二人はテロの犠牲になった可能性が浮かび上がってきた。

 現場はティクリットの南十数キロにあるムカイシファ近くの幹線道路沿いだった。片側二車線の直線道路。視界を遮るものはほとんどなく、三百六十度地平線が見渡せるほど見通しがよい。
 道路脇の食料品スタンド店主、ハッサン・フセインさん(42)が発砲音を聞いたのは二十九日午後零時半(日本時間同六時半)すぎ。「バグダッド方向から走ってきた車がスタンドの手前で右に大きくカーブを切り、路肩を外れて六十メートルほど畑に鼻先を突っ込むようにして止まった。すぐ後ろから米軍の車列が通り過ぎていった」とフセインさん。

 奥参事官らの黒い四輪駆動車の車体左側には無数の弾痕。「ドアを開けたら前部座席に二人、後部座席に一人が血の海の中で倒れていた。一人はまだ息があり、苦しいうめき声を上げていた。助けようと思ったが何もできず、警察を呼んだ」とフセインさんは唇をかむ。畑に残った車の轍(わだち)の脇には、生々しい血痕が残っていた。

 駐留米軍や日本外務省は、奥参事官らが食料や水をスタンドで買うため、車を降りた後に襲撃されたとの情報があるとしているが、フセインさんの証言とは食い違う。
 現場のイラク人警察官にも話を聞いた。「所持金を含め、盗まれたものは何もない」と断言する。他の目撃者の話でも、奥参事官らの車が畑に突っ込んだ後、不審者が車に近づいた様子はない。

 警察官は「奥参事官は頭部と顔面に被弾しており、左の脇腹にも弾痕があったが、現場に着いたときにはまだ生きていた。井ノ上書記官と運転手は既に絶命し、手の施しようがなかった」と言って天を仰いだ後、「現場に薬きょうが落ちていなかったのはふに落ちない」と首をかしげた。
 井ノ上書記官の両手は肩口のところまで上がったような状態で死後硬直していたという。
(了) 
「共同通信」11/30

(貼り付け終わり)
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2003/iraq3/news/1201-53.html

そのほか、日本のマスコミでも、二人の乗った車が脇道にそれて轍を作っている写真が報道されたが、肝心の二人の乗ったランドクルーザーはいまだ日本側に返却されていない。同じ日にテロ攻撃を受けたと見られる、韓国の民間人のケースでは遺体も、車もすぐに返却されている。また、イラク人の目撃者が証言したと言われる米軍の車列についても疑問は解消されていない。そうこうするうちに、新たな目撃証言が現れた。そして、日本政府は、事件捜査をCIAに丸投げするという事が報道された。自国の外交官が不可解な死を遂げたにもかかわらず、専門調査団を派遣しない姿勢は不可解である。当初は二人のパスポートは米軍によって地元の部族長がもっているのを確認した上で、返却を要請したという報道があったが、外務省の逢沢副大臣の説明では、もとから米軍が回収したことになっている。

(貼り付け開始)
共同通信(2003年12月3日)

4駆車含む3、4台並走 日本人外交官殺害事件
 【バグダッド3日共同】イラクの日本人外交官殺害事件で、奥克彦参事官(45)らの車両は、並走していた4輪駆動車など3、4台の車に分乗した武装グループに襲撃されたことが2日、新たな現場目撃者の話で分かった。
 武装グループの車両は参事官らの軽防弾4輪駆動車を取り囲み身動きできなくした上で、左側の追い越し車線から自動小銃を乱射したとみられ、奥参事官らの車を狙い撃ちにした犯行の可能性が強まった。
 事件を目撃したのは、イラク北部のティクリット南方10数キロのムカイシファの現場に近い幹線道路路肩で清掃作業中だったファド・サタル氏(19)や、現場車線の反対側の畑で農作業をしていたラード・マハムード氏(26)ら。
 マハムード氏によると、11月29日正午から午後1時ごろの間、銃声が聞こえた。「数100メートル先の幹線道路の方向を見ると、白っぽい4駆車と白のトヨタ製乗用車など4、5台の車列の最後尾に奥参事官らの車両とみられる黒色の4駆車が走行していた。白っぽい4駆車などは発砲を続けていた」という。サタル氏の目撃証言もラード氏らの証言内容と一致している。(共同通信)
[12月3日9時36分更新]
共同通信(2003年12月3日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031203-00000026-kyodo-int

米、CIA動員し徹底捜査 日本人外交官殺害事件
 【ワシントン3日共同】イラクの日本人外交官殺害事件で、米政府は米中央情報局(CIA)などを動員、犯人グループ特定に向けた徹底捜査に乗り出した。米政府高官が2日、共同通信に明らかにした。
 事件を調べている米軍主体の連合軍暫定当局(CPA)が、米国の同盟国である日本と韓国、スペインの3カ国を計画的に狙った連続テロとの見方を強めたためで、捜査に全力を挙げている。
 CPA当局は、日韓とスペインが11月29日から30日にかけた同じ時期に襲撃、殺害されたことや、日本人外交官と韓国人技術者が事件当時に乗っていた車が一般のイラク人が所有している車種でないことに着目。犯行グループが、米国と親交のある外国人と分かって追跡したとみている。
 同高官は「犯行グループは特定できていない」とする一方で「CIAや米軍、国務省を動員、事件の真相を究明するため徹底した捜査を実施している」と述べ、事件に関する情報は日本政府に逐一報告していることを明らかにした。(共同通信)
[12月3日18時7分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031203-00000165-kyodo-int
共同通信(2003年12月3日)

「読売新聞」電子版

2外交官殺害、政府「テロの心証」強める

 政府は3日、イラクで奥克彦駐英参事官と井ノ上正盛駐イラク3等書記官が殺害された事件について、テロとの見方を固めた。

 福田官房長官は3日の記者会見で、事件がテロであった可能性について、「その見方は強いのではないか」との考えを改めて示した。

 また逢沢一郎外務副大臣は記者会見で、「(現場の状況などを)総合的に考えると、単なる物盗りではないという強い心証を得られつつある」と述べ、強盗目的などではないテロとの見方を明らかにした。

 逢沢氏はその理由として、<1>2人のパスポートやキャッシュカード、現金などが現場に残され、イラク駐留米軍に回収された<2>2人が乗った車の左側面やフロントガラス、後部などに計30発前後の弾痕が残されている――などを上げた。

 ただ、犯人が2人を日本人または日本大使館関係者と認識していたかどうかについては、「断定できる材料はない」と述べ、無差別テロだった可能性もあるとの考えを示した。

 また、新たな事実として、事件のあった29日の午前11時に2人が在イラク日本大使館と電話連絡していたことを明らかにした。

「読売新聞」電子版
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031203-00000407-yom-pol

(貼り付け終わり)

このように、12月3日に至り、今までの疑問に対する回答は提示されないまま、政府は8日から9日にかけて、自衛隊派遣の閣議決定を行う方針だ。「テロに屈するな」というコトバですべてがかき消された。唯一、事件を米軍の誤射だと主張していたテレビ朝日も4日になって沈黙した。

疑問点を整理すると次のようになる。

1,犯行時間をふくめ、証言が5時間も食い違い
2,スペイン、韓国の襲撃事件とは違い、被害を受けた車が一切公開されていない
3,すぐ痕に米軍車両が通ったのなら、犯人グループは挟まれる格好で大使館の車を追走していたことになるのに、米軍はこの犯行グループをまったく把握していない
4,警察への連絡、病院への搬送が遅い
5,最初から日本人二名は死亡と報道されていた
6,最初の政府調査団が出向き徹底調査の姿勢から、見守るという方針転換。日本政府にどんな情報がもたらされて急展開したのか
7,なぜパスポートだけを部族長が持っていたのか(その後、また日本の発表が変わった。部族長の名前すら不明である)
8、スペインの事件では犯行声明が出ているが日本の事件では出ていない

事件が、日本をコーナーに追い込もうとした米軍の謀略であるかどうかはともかくとして、日本マスコミを使ってアメリカが、煮え切られない日本国民をたきつけようとしている。我々は、このチープな演出と情報統制に騙されてはいけないのである。 (12月4日記)

(以下略。エンセン)

http://www.soejima.to/boyaki/diary.cgi

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