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SAICが「イラク復興」参入企業の中心??
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投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2003 年 12 月 03 日 08:31:44:SO0fHq1bYvRzo

SAICが「イラク復興」参入企業の中心??

 12月1日付のスペイン、エル・パイス紙の発言欄に「ブッシュはイラクでの戦争に負けたのだ」と題された記事がありました。寄稿者はサミ・ナイール(Sami Nair)、欧州議会議員でスペイン・カルロス3世大学客員教授の肩書きがついています。その中に「あれ?」と思わせるような事柄が書かれてありましたので、ご紹介します。ただし本文はスペイン語ですので必要な個所だけを訳出します。

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エル・パイス(12月1日)

「ブッシュはイラクでの戦争に負けたのだ」
 サミ・ナイール:欧州議会議員、カルロス3世大学客員教授

 毎日、イラクでの死者のリストは延長されつづけている。どのようにしてこんなことになってしまったのか。最初に国家による嘘があった。アメリカとその同盟国(当初は英国とスペイン)は、イラクが「大量破壊兵器」を配備していると世界中が信じるように誘導しようとしたのだが、・・・
(中略)
 メリカのジャーナリストであるロサ・タウンゼント(RosaTownsend)によると、「復興」の戦利品の分け前、現在では80億ドルだが、にあずかるアメリカの各企業は、実際には一つの「結社」に属するものでありブッシュ政権と結局は緊密に結びついていることを隠蔽する類のロジックなのだ。中でも最も重要な企業は Sciense Application International Corporation(SAIC)である。同時に極めて奇妙だが、その契約内容は一切秘密になっている。その秘密企業はペンタゴンやCIAやその他の国防組織と共に働きながら、イラクにおける「政府と行政機関」を提案するための契約、膨大な通信網の創出、軍隊の訓練、及びその他の数多くの補修計画を、ロナルド・ラムズフェルトから密かに手に入れた。この企業は、「イラク人たち」の雇用契約を手に入れてきた他の多くの企業と同様に、共和党とブッシュの選挙対策用の経済的援助に貢献することは明らかだ。
(後略)

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エル・パイス紙(電子版)のURL
http://www.elpais.es
英語版
http://www.elpais.es/archivo/pdf/elphtb_1@8.pdf

(ただし英語版には主要ニュースしか載っていませんし、またスペイン語版のほうでも社説や発言欄などを読むためには有料で契約を結ばねばなりませんので、上記の記事の原文を日本から見ることは、残念ながら難しいと思います。)

 謎が多くあります。寄稿者のサミ・ナイール氏が(というよりもたぶん情報を与えたと思われる Rosa Townsend 氏が)ハリバートンやカーライルなどこちらでも時々目にする企業名を挙げずに、なぜSAICだけを取り上げて「最も重要」という形容詞をつけたのか、「一切秘密になっている」はずの契約内容をどうして知ったのか、どのような人物関係を示唆したのか、全く分かりません。この記事はかなりの長文ですが、他の部分を見渡してもそれを示すような個所は見当たりません。さらに寄稿者である Sami Nair 氏については、上記の肩書きの他にパリ大学政治学教授の肩書きもあるようで、名前からしてアラブ系で恐らくフランス国籍なのでしょうが、どのような背景を持った人物なのかも、私にはわかりません。
 ですから単なるガゼネタである可能性もあり、私のこの投稿も全く無価値なものであるかもしれません。その際はお許しください。なお、この記事自体は、このあとアメリカのイラク国内での行動を厳しく非難した後、ベトナム戦争を引き合いにしてブッシュの負けを宣言して、国連の動きを要請しています。
 またSAICについては世間向きの会社紹介が次のURLで見ることができます。
 
http://www.infosec.co.jp/partners/top.html
http://www.saic.com

 ついでですが、もしスペイン語をご存知の方がいらっしゃれば、エル・パイース紙の他に、

エル・ムンド
http://el-mundo.es
エル・ペリオディコ
http://elperiodico.es

でスペイン語のニュースを見ることができます。エル・ムンド紙は全国紙ですが、これも社説などの部分を読むためには有料の契約が必要です。エル・ペリオディコ紙はカタルーニャの地方紙で、これは社説、投稿欄などもすべて無料で読むことができます。

 本日(12月2日)の各新聞には、ナヤフの分遣隊長ホセ・ルイス・グチエレス・サンチェス
が「7命を失ったことで我々は盲目同然の状態だ」と情報収集ができない悩みをぼやいていました。また、これは以前も投稿したのですが、1日には国防相のロドリゴ・トリーリョが「軍の周辺に密告者・裏切り者がいる」「彼らは襲撃を受けた後20分から30分応戦を続けたようだ」と発言しています。
 さらに本日はテレビで死亡した情報部員の葬儀が国王夫妻も出席して大々的に行われているのが中継されましたが、国民は殺された同胞たちの死体が蹴りつけられ踏みつけられるショッキングな場面を見せ付けられ、国内では厭戦気分がますます高まっているようで、強気に突っ張るアスナール首相も何かしらおびえているようにも見えます。
 スペインではご存知のとおり、日本の小泉の「先輩格」で国民の反対を振り切ってアメリカにすがり付いていち早くイラクに派兵したアスナールという「化け猿の威を借る子狐」がふんぞりかえっています。ですからこの国の様子を時々ご報告することが、微弱でも日本のためになるかもしれない、と思っております。

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