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イランの核問題を討議した21日の国際原子力機関(IAEA)の理事会で、米国のブリル大使が、エルバラダイ事務局長とその報告書を異例の強い調子で批判、事務局長が即座に反論して、緊迫する場面があった。
ブリル大使は、イラン批判の発言の後、返す刀で事務局批判を展開した。事務局長報告が「現在のところ、イランの未申告の核活動が核兵器開発計画につながるとの証拠はない」としたことが、「誤った解釈で誤解を招いた。IAEAの信頼性回復には長い時間が必要だろう」と主張。「混乱」「不幸な事態」などの言葉を使い、事務局幹部の実名まで挙げて、文言の選択などを批判した。
これに対して、エルバラダイ事務局長は「言葉をあげつらう姿勢は不誠実だ」と反論。さらに「イラク戦争前に(イラクに核兵器が存在する証拠はないとした)IAEAの主張を批判した者がいたが、我々が主張を貫いたことで、IAEAの信頼性はむしろ高まったと、誇りを持って言える」と切り返した。
米国は、イランの核計画が核兵器開発目的だとして、即時の安保理付託を主張してきたが、今回は独仏ばかりでなく英国からも「核不拡散体制を維持するためにも、イランには新しいアプローチで臨むべきだ」と距離を置かれた。逆に今回、事務局長は英独仏の批判色の弱い決議案に反対し、米国寄りの立場だった。
八つ当たりにも見える米国の事務局批判に、ある西側外交官は「米国内の保守派向けの発言だろうが……」と肩をすくめてみせた。
(11/22 15:03)
http://www.asahi.com/international/update/1122/014.html