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http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20031118id26.htm
【カイロ=岡本道郎】バグダッドの日本大使館付近で18日に起きた発砲事件は、他の施設を狙ったものや、偶発的である可能性は残るものの、日本が狙われたのだとすると、米国主導の下にイラクの治安回復や復興支援に関与する同盟諸国が、「占領」に反発して武装闘争を行う勢力やテロリストから、米国と同列視され、明確な「標的」となっている現状が指摘される。
事実、アラブ首長国連邦の衛星テレビ「アル・アラビーヤ」が16日放送したフセイン元大統領とみられる人物の音声テープは、米国と同盟国からなる「占領者」が「のろわれた敗北者としてイラクを去る」と強調。カタールの衛星テレビ「アル・ジャジーラ」が10月18日に流した、国際テロ組織「アル・カーイダ」指導者ウサマ・ビンラーディンのものとされる「肉声テープ」は、日本を始め、英国、スペイン、オーストラリア、ポーランド、イタリアを名指しし、「不正な戦争に参加するすべての国」に対するテロを警告。今月16日にもアル・カーイダ傘下組織と幹部名の電子メールで、日本などへの直接テロ計画が予告されたばかりだ。
旧フセイン政権、国際テロリストともに、米国の同盟国をイラク関与の濃淡にかかわらず、「占領」の一翼を担う「敵」とみなしている実態がある。
外交筋によると、実際、8月に起きたヨルダン大使館、国連現地本部などへの一連の爆弾テロのあと、バグダッドに公館を構え、復興支援に前向きに取り組む諸国に対しては、「9月中に出て行かなければ皆殺しにする」などの脅迫が相次いでいたという。最近では、某国外交官が何者かに一時拉致され、車の中で直接「イラクから手を引かなければお前たちも標的になる」と脅迫された上で、“解放”されるという事件も起きている。その意味で、米国の同盟国は、常に見えない敵との極めて危険の伴う「神経戦」を強いられていると言える。
(2003/11/19/01:07 読売新聞 無断転載禁止)