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http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20031116k0000m010114000c.html
ラムズフェルド米国防長官が来日中の15日、自衛隊のイラク派遣をめぐり、「多大な貢献はあてにしない」とのウルフォウィッツ国防副長官の発言が表面化したことに、日本政府は「タイミングが悪い」(関係者)と困惑気味だ。国防長官は小泉純一郎首相、石破茂防衛庁長官との会談で、日本への「圧力」と受け取られないように気を配ったが、「副長官発言はブッシュ政権タカ派の本音」(外務省筋)との見方もある。「日本軽視」発言ともいえ、19日からの特別国会を控えて派遣論議にも影響しそうだ。【及川正也】
「それぞれの国にはそれぞれのやり方がある。その国にとって一番意味のある形で決定するのが一番いい」
ラムズフェルド長官は15日に会談した石破長官に、イラクへの自衛隊派遣での日本の方針を尊重する「配慮」を見せた。「日本に『圧力』をかけないのがブッシュ政権の方針」(同省筋)とされ、これに従った発言だった。
ただ、国防長官はイラク開戦の旗振り役の一人で、今は長引く治安悪化で占領政策批判の矢面に立たされている。ブッシュ政権内から水面下で「日本が自衛隊派遣を見送れば、他の同盟国の動向にも影響する」と、曲折する日本政府への不満も漏れていた。
そうした中での副長官発言は、「封印」してきた日本へのいら立ちが露呈したともいえる。副長官は新保守主義(ネオコンサーバティブ)中枢でイラク開戦の急先ぽうだっただけに「国防長官も根っこは同じ」(同省筋)だ。
もともと米政府の対日政策は、知日派のアーミテージ国務副長官を中心とする国務省が主導権を握り、憲法上の制約による軍事的貢献の限界や敏感な国内世論を熟知している。ウルフォウィッツ副長官の発言は米政権内での「対日観」の温度差をも露呈させた。
副長官発言は派遣是非論の火種ともなりかねず、政府内には「自衛隊はいらない、と言われれば野党に足元を見られるだけ。派遣に向け努力している日本の立場も分かってほしい」(関係者)と不快感を示す向きもある。【及川正也】
[毎日新聞11月16日] ( 2003-11-16-01:58 )