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旋風吹かず、「勝利」宣言なく=小泉首相、無念さ隠し淡々と−衆院選・自民党
「与党3党で過半数を占めれば改革を進めていく」−。午後10時20分、東京・永田町の自民党本部4階の開票速報場に姿を現した小泉純一郎首相は、党単独過半数を取れない情勢にこう語るだけで、「勝利」宣言は出なかった。
小泉首相に先立ち、午後9時ごろから安倍晋三幹事長がテレビ各社のインタビューに応えたが、選挙結果について「まだすべての結果が出たわけではない」「与党3党で過半数を占めれば改革路線が支持されたということ」と硬い表情で繰り返すだけ。党職員が「当確」を告げ、拍手がわき上がるとき以外は重い空気に包まれた。
選挙戦で日焼けした小泉首相は、速報場の会見席に着いた後、体の前で組み合わせた両手をしきりに動かすなど落ち着かない様子。
各地の応援演説で熱狂的に受け入れられた小泉首相は「選挙には手応えはあった」としたが、明らかに期待をそがれ、不機嫌な様子。「与党3党で過半数を占める勢いだと思う」と述べ、旋風を巻き起こすことができなかった無念さを隠すように淡々と答えた。
また、「今後は2大政党によって第1党を占めた政党が政権を取る選挙に段々となっていくんでしょう」などと他人事のように語り、菅直人民主党代表の健闘ぶりを認めた。
午後11時すぎ、山崎拓副総裁が小選挙区で落選確実になると、小泉首相は硬い表情を崩さず、「小選挙区で負けたことは残念。だが、まだ重複立候補(比例区)があるので」と答えた。(了)(時事通信)
[11月10日0時2分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031109-00000775-jij-pol