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http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20031105k0000e030021000c.html
米軍ヘリ撃墜：「早く米兵を帰還させて」 遺族の兄
【ワシントン和田浩明】イラクで２日起きた米軍ヘリ撃墜事件で、死亡した操縦士の兄が４日、米ＣＮＮテレビで「政府は米兵を早く帰還させてほしい」と訴えた。イラク戦争やその後の占領関連任務で死亡した米兵の遺族が、テレビの全国放送で米兵の帰還を求めたケースはめずらしい。
米紙ワシントンポストと米ＡＢＣテレビの共同世論調査（２日）でも「米兵を帰還させよ」との回答が３８％で、７月の調査から１２ポイント増えており、米兵の死傷に歯止めがかからない状況に、米国民の苛立ちが深まってきている。
米兵帰還を訴えたのは、撃墜されたヘリの操縦士でイリノイ州兵ブライアン・スラベナスさん（３０）の兄、マーカスさん。９１年の湾岸戦争に従軍した経験を持つが、米国のイラク政策の感想を求められ、「我々があそこにいる必要があるとは思わない。政府は、できるだけ早く彼ら（米兵）を戻してほしい」と訴えた。
落下傘兵だったという父のロナルドさんは「今撤退するわけにはいかない。他国からの支援に期待したい」と語り、マーカスさんも「イラクの人たちが問題を解決できるよう祈りたいし、駐留する限り米兵は支援する」と付け加えたが、帰還を期待する米兵家族の本音が漏れた形になった。
ブッシュ米大統領は同日、山火事被害の視察で訪れたカリフォルニア州で、２日のヘリ撃墜に初めて言及し、「彼ら（死亡した米兵）は米国の安全という大義のために亡くなった。究極の犠牲を払った遺族には感謝したい」と語り、遺族の感情に配慮して見せた。
一方、国防総省は４日、２日のヘリ撃墜で死亡した米兵の数を１６人から１５人に訂正した。
［毎日新聞１１月５日］ ( 2003-11-05-10:31 )
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