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(回答先: バスに乗り遅れるなTBSニュース23「水で読み解く中東紛争」特集のしたり皺顔似非紳士 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 11 月 20 日 13:18:57)
シオニスト=イスラエルは、近代的生活を維持するための水資源の確保に躍起となっている。
ゴラン高原とレバノン南部の確保はその象徴であり、レバノンで灌漑用汲み上げポンプを稼動させる動きがあれば武力で恫喝し、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ではイスラエル領域への水流入をわずかなりとも増やすためにパレスチナ人の雨水貯蔵槽まで破壊してまわっている。
水資源にまつわる暴虐はイスラエルに限ったことではなく、イスラエルと同盟関係にあるトルコも行っている。
メソポタミアの語源ともなったチグルス・ユーフラテスの両河川の源流はトルコ領域にある。
そして、トルコ政府は、ユーフラテス川のシリア国境近くで大規模なダムを建設し、水路を作りハラン高原一帯の灌漑に利用している。このダムの建設資金は欧州企業に多くを依存し、水から得る利益で長期に利益付きで返済している。
このためユーフラテス川の水資源に人口の半分が依存しているシリアは、5年続きの干ばつとユーフラテス川の水量激減で深刻な水不足に陥っている。
トルコ領内でも、大規模灌漑は必ずしも恩恵を与えてはいない。
ダム建設で多くの人が追いたてられただけではなく、灌漑を施された地域でも、古代バビロニアから悩みの種であったユーフラテス川の塩分が耕作地に塩害をもたらしているからである。
さらには、大規模ダムの影響で気候風土まで変わり、病気や農作物の病虫害被害まで発生している。
トルコ政府は、ユーフラテス川でのダム建設をさらに進める一方、チグリス川のイラク国境近くでも大規模ダムの建設計画を持っている。(欧州での反対運動で世銀が融資に動かず欧州企業の一部も撤退という現状)
イスラエルは水資源地帯を軍事占領し、トルコは上流でダムを建設することで、シリア・レバノン・パレスチナ・ヨルダン・シリア・イラクというアラブ諸国の水資源の“元栓”を握ろうとしている。
そして、それでも飽き足らないイスラエルは、地中海に流れ込む川をせき止めたトルコから水を購入する契約まで行っている。
トルコは、流域諸国の合意を得ることなくダム建設を進め流域国家の水資源を減らす一方で、“余剰”の水を輸出することで利益を上げようとしている。
石油はなくても生活できるが、水がなくては生活できない。
産油アラブ国家は、石油資源を外国資本にコントロールされ続けているだけではなく、命に匹敵する水資源までイスラエルとトルコによってコントロールされようとしている。