現在地 HOME > 掲示板 > 戦争42 > 1025.html ★阿修羅♪ |
|
9.11アタックの直後に「これはイスラム側(の一部)による逆十字軍の始まりだ」という趣旨の投稿をしたが、事態はますます、そういう展開になっているようですね。
戦線が拡大すればする程、ゲリラ側に有利になります。ビンラディンは林彪の「人民戦争論」を読んでいるのかしら。
米国は、イラクからできるだけ早く撤兵して、あとは「イラク人同士の内ゲバ」にしたいのでしょうが、それでも「民主化」を達成した、というポーズだけは取り続けないと、何のためにイラク攻撃をしたのか、の説明がつかなくなる。しかし、チャラビなどでは、とても、イラクを統治できないでしょうから、国連の信託統治領といった「マヌーバ」を使おうとするのかしら。日本の自衛隊派兵も、「犠牲者は出せない」という前提が覆らなければ、米国にとっては、「ほとんど意味がない」ことになる。まあ、本音はもっとお金を出してくれれば、派兵は止めてもいいよ、というところでしょうが。陰謀論的に見れば、この間の株高も、イラク戦費の日本の肩代わり分を「含み益」で捻出するための株価操作であり、派兵があやふやになってきたので株価を下げている、とも見れないことはありません。ただし、米国政府にそこまで、機関投資家を動かす力がある、とは思えませんが。
アフガンも一向にカルザイの安定統治にならず、ネオコンどもの「世界戦略」の荒っぽさが露呈してきています。ネオコンの一部は元トロッキストなので、「世界連続革命」といったトロッキズムの”抽象性””観念性”は、政治的には180度ひっくり返ってネオコンになっても、何ら変わらなかった、ということでしょうか。
アルカイダらイスラミスト・エクストリームにすれば、もう1〜2カ所、戦端を広げたいところでしょう。ただし、非イスラムの東アジアは、北朝鮮も含んでも、なかなか、拠点は築けないでしょう。文化的、人種的ギャップが大き過ぎ、単発のゲリラ以外の恒常的な武装闘争は困難と思われます。アフリカ、南アメリカ、イスラム系東南アジア、或いはパキスタン、サウジあたりでしょうか。米国もこれ以上の介入には、いくらネオコン政権でも躊躇するでしょうから、北朝鮮は米国への瀬戸際・挑発政策を撤回しないかも知れません。
もうひとつ、木村愛二さんや「戦争屋は嫌いだ」さんが指摘しているように、ロシアの大統領選挙をにらんだプーチンとホドルコフスキーらの暗闘も、もうひと揺れもふた揺れもあるでしょうから、ロシアとイスラミストがリンクするかも知れません。一世を風靡したタイーファンドのトップで40前に引退し世界旅行をしていた男(名前を失念しました。日経から翻訳が出ています)の世界見聞録によると、中央アジア諸国の国家経営はいずれも破綻寸前で、タリバンどころではない独裁が続いているそうです。そうなると、チェチェンだけでなく、トルクメンスタンやカザフスタンあたりでも内乱が起きる可能性は十分あるようです。モスクワの統治力が弱まれば、その時期は早まる。未だに、謎の多いプーチンなる男の背後に誰がいるのか、米国との真の関係は何なのか、あたりも、動乱の中で判明するかも知れません。「既存世界秩序のデストロイヤー」としてのビンラディンも、単なる狂信家なのか、それとも第二のサラディンなのか、いやムハンマドなのか、も明らかになるでしょう。今のところは、ビンラディンの色々なアピールを見る限り、非イスラム圏にも大きな影響力を与えるのは無理で、「イスラム復古主義の過激なバリエーション」という感じですが、世界定刻の米国をこれだけ振り回す力量は、決して過小評価はできない、と思います。この”ブラックホール"というか、”あり地獄”に引きずり込まれつつあるダブヤ一派がどのような脱出戦略を打ち出し得るのか、も判然とはしませんが。十字軍が数世紀にまたがったように、今回の逆十字軍も数世紀に渡る世界規模でのヘゲモニー争いなのかも知れません。