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12日、フランスの代表的日刊紙「ルモンド」「リベラシオン」「ルフィガロ」の3紙は、こぞってアメリカの女性兵士ジェシカ・リンチにまつわる話題を取り上げたが、とくにこの騒ぎから噴出した人種差別問題に触れている点が注目される。
「不本意に“アメリカの歴史”にされたジェシカ・リンチ」(ルモンド)「ペンタゴンの嘘をばらしたイラク元捕虜の伝記」(リベラシオン)などと見出しを掲げて、3紙ともこの19歳の女性兵士を「落ちた偶像」とみなし、彼女は「決死の覚悟で闘った」とされていたが、実際は銃が故障していたために「一発も撃たずにその場に跪いて祈った。その後は記憶がない」(ルフィガロ)とか、「特殊部隊の救出作戦がなぜ赤外線カメラで撮影されていたのか。すべてのインチキの象徴に利用されのたのにはウンザリする。こんなことはよくないと言いたい」(リベラシオン)という彼女の言葉を紹介している。またポルノ雑誌の編集者が、二人の男と一緒に写っている彼女の上半身ヌードの写真を100万ドルで買った話とか、捕虜になって強姦され、肛門を犯されたという「出所不明の医学的報告書」(ルモンド)に対して、彼女を診察したイラクの医師がそれを否定したという話など、伝記本の出版やテレビ出演を機に広がったジェシカ・リンチ騒動は、今や世界的な話題となった観がある。
中で問題視されているのが人種差別だ。ジェシカ・リンチと同じ部隊に所属して、同じ3月23日にやはり負傷して捕虜となり、4月13日に解放されたパナマ生れの黒人女性兵士ショシャナ・ジョンソンが、「傷病手当として俸給の30%を受け取ることになっているが、一方ジェシカ・リンチは80%もらう権利がある。多くの黒人がこの二重待遇を≪人種差別≫だと糾弾している」(リベラシオン)
「ジェシカ・リンチは月に1200ドルの恩給を受け取る権利を得ているのに、ショシャナ・ジョンソンは、同じ状況で負傷しながら500ドルしか受け取らない。この件を明るみに出したジェシー・ジャクソン師は、“この2児の母である黒人は、両足の踵に怪我をして、彼女の白人のお仲間よりも歩行が困難なのに”と人種差別を告発する」(ルフィガロ)
http://www.lefigaro.fr/international/20031112.FIG0082.html
http://www.lemonde.fr/web/article/0.1-0@2-3222.36-341621.0.html
http://www.liberation.fr/page.php?Article=156994