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石油のために死ぬのはイヤだ
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ジェイ・シャフト
10月12日
わたしは、イラク駐留から帰国したばかりの上級下士官にインタビューする
機会に恵まれた。
米陸軍は、帰国中の兵士たちに箝口令をしいており、もし米政府に都合の悪
い発言をすると、20年間の投獄に処すと脅しているという。よって、本人の
安全のため、この上級下士官の名前は伏せたまま、質問に答えてもらった。
(Q)どうですか、ちゃんと休めましたか?
(A)なかなか眠れないんだ。たまに眠れても、悪夢ばかり見る。うなされて
目が覚めるまで、1時間も眠れればいい方だよ。
(Q)イラクでの体験はそんなに苦しいものだったのですか?
(A)イラク駐留は、地獄への長い旅のようなものだ。ゲリラがいつどこから
襲ってくるかもわからない中、食べ物も水もろくになかったんだからね。
われわれはイラク人に下着や靴下まであげて、飲み水や食料をもらわなけれ
ばならなかったくらいだ。
あるときは、飲み水が数日間手に入らなくて、一部の兵士は脱水症状を起こ
して、ひん死の状態だった。
(Q)あなたの部下たちが殺されるのを見たことがありますか?
(A)30人以上の部下たちが、わたしの腕の中で、息を引き取ったよ。
そして、100人以上の兵士たちが負傷して運び出され、そのまま帰ってこな
かった。彼らが生きのびたのか死んだのか、誰も教えてはくれない。
特に先月はひどかった。毎日、20回以上も襲撃され、連日、仲間の兵士が
殺されたんだ。24時間ごとに、少なくとも5人以上が負傷して隊列からはず
された。
ある部下は、砂漠の中で撃たれ、わたしの腕につかまりながら、「死ぬ前に
娘の顔を一度だけでも見たかった」と言って死んだ。彼の娘は、戦争が始まっ
て3日後に生まれたんだ。
若い兵士たちが血まみれになってあえいでいるというのに、ブッシュはいっ
たい、どこで何をしていたんだ?
(Q)ブッシュ大統領は、ヴェトナム戦争時に、戦地での兵役を逃れていたの
で、最高指令長官になる資格がないと思いますか?
(A)あたりまえだ。あのクソ野郎は、軍務を無断欠勤したんだぜ。なのにわ
れわれを二つの長い戦争に引きずり込んだ。 ブッシュは馬鹿そのものだ。
彼は、石油に目がくらんだ強欲な狂人たちに操られているんだ。
(Q)あなたはちゃんと教育も受け、指揮官としての訓練も受けているんでし
ょう?
(A)大学での専攻は経済だった。信じるかどうか知らないが、わたしはノー
ム・チョムスキーの著作とか、マイケル・ムーア監督の「バカで間抜けなアメ
リカ白人」も読んでいる。だから、ブッシュ政権がわれわれ兵士をどんなにひ
どく騙したか知っているよ。
こうして危険をおかしてまでインタビューに応じるのは、イラクにまだ残さ
れている仲間たちのためだ。 「われわれ兵士は、イラクで皆殺しにあうため
に送られているんだ!」と、米国民に、声をあげて伝えたいんだ。
(Q)米国民は、「米兵をサポートしよう」と、国旗を振っていましたけど?
(A)米兵をサポート? ブッシュ政権は、イラク戦争が始まるとすぐに、退
役軍人の福利厚生予算を大幅にカットしたんだぜ。いまではわたしは、心的外
傷を癒すためのカウンセリングにも行けないんだ。 予算が削除されたので、
自費で受けろということだ。
わたしみたいに地獄の体験をして帰国して、カウンセリングを受けられなか
ったらどうなると思う? その兵士は自殺するか、何人かを殺してあの世への
道連れにするかのどちらかだ。
病院の診察もなかなか受けられなくて、診断してもらうだけでも数年待たな
くてはいけないんだぜ。 まあ、治療を受けられるまで生きのびたらの話だけ
どね。
われわれがイラクで戦い、傷ついているときに、ブッシュ政権は退役軍人に
あらゆるひどい仕打ちをしていた。 なのに、米国民のほとんどは、何も知ら
されないまま、「米兵をサポートしよう」なんて叫んでいるんだ。
(Q)このインタビューで、またイラクでの残酷なシーンを思い出させてしま
いましたね?
(A)イラクでの戦いは、酷いなんてもんじゃなかった。ある時は、イラク人
の少年が大勢、攻撃対象の周辺にいたから、わたしは「空爆をすぐに止めてく
れ!」と、無線で何度も叫んだんだ。
でもその答えは、「止めるには、もう遅すぎる。爆撃を決行する」だった。
数百メートル先で、クラスター爆弾が次々に爆発して、少年たちのバラバラ
になった体が空中に舞い上がるのを何度も見たよ。それはあまりにも惨たらし
い場面だった。わたしにはあの少年たちと同じ年頃の孫がいるからね。
爆撃が終わって生存者がいるかどうか見に行ったけど、あちこちに少年たち
の腕や足が散らばっていただけだ。彼らは一人残らず殺されていた。
(Q)そんなひどいことが、何度も起きたんですか?
(A)あなたたちが想像できる以上に何度もね。残虐な殺人が繰り返された。
悲惨すぎるよ。ああ、これ以上話すと、頭がおかしくなってしまう。
なのに、ブッシュやラムズフェルドときたら、「イラクは想像するよりずっ
といい」なんて、ノーテンキなことをしゃべりまくっている。愛国バカのやつ
らこそ、イラクで戦って死ねばいいんだ。死体袋に入って帰ってきたら、わた
しはまっ先に迎えに行ってやるよ。
イラクは、だんだんとベトナム戦争に似てきた。わたしの父がベトナム戦争
から帰ってきたとき、わたしは12歳だった。父は残りの人生を苦しみもだえ
て過ごしたよ。 いまの自分は、あのときの父とそっくりだ。わたしは毎日、
恐ろしい夢にうなされながら、苦しみもがいているよ。
もし、もしもだよ、時間を戦争前まで戻せるとしたら、わたしは絶対に良心
的兵役拒否をしていただろうね。 でももう、いまとなっては手遅れだ。
もっと多くの兵士が、「自分たちは石油のためにこれ以上戦うのはいやだ」
と立ち上がってほしいものだ。欲深い金持ちたちが、もっとリッチになるため
に、死ぬのはイヤだってね。
(Q)軍規違反をおかしてまでしゃべってくれて、あなたの勇気に感謝してい
ます。
(A)それは、勇気があるからじゃない、これ以上、ウソをのさばらせたくな
いだけだ。この戦争は、貧しい階級の子弟を殺しているんだ。彼らは大学に行
きたくてもお金がなくて行けないから、軍隊に入っただけなのに。
そんな貧しい若者たちを血まみれにして、チェイニー副大統領やハリバート
ン社はボロ儲けしている。
大金持ちの息子や議員の娘たちは、軍隊になんか入隊しないからね。
(Q)最後に、米国民に伝えたいことで、言い残したことがあれば・・・
(A)そうだ、アメリカ人よ、目を覚ましておくれ!
あなたの息子や娘たちは、イラクで犬死をしているんだ。
この戦争は自由のための戦いでも、テロ防止のための戦いでもなんでもない。
われわれ兵士は、石油のために死ぬ。
強欲な大企業のために死んでいくんだ!
われわれ米兵をみな、イラクから米国に連れ戻してくれ!
(抄訳・パンタ笛吹/TUPチーム)
http://www.scoop.co.nz/mason/stories/HL0310/S00105.htm
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