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<米大統領>日本など歴訪へ 「テロとの戦争」主軸に外交
ブッシュ米大統領は17〜23日の1週間、日本と東南アジア4カ国(フィリピン、タイ、シンガポール、インドネシア)およびオーストラリアの計6カ国を歴訪する。日本以外の5カ国は、就任後初めての訪問となる。ブッシュ大統領のアジア歴訪の思惑と、訪問を受ける東南アジア4カ国の対米姿勢を探った。
ブッシュ大統領の歴訪日程は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の会場となるタイに3泊する以外は、それぞれ1泊ないし宿泊なしという強行軍だ。ブッシュ政権の東南アジア・太平洋外交は「テロとの戦争」が主軸となっており、今回もその色彩が濃い。
ブッシュ大統領は昨年2月、日中韓3カ国を訪問した。今回も訪日のほかバンコクで中国、韓国との首脳会談を予定しており、対応が手厚い。日韓との同盟関係、中国との戦略的なライバル関係という重要性のほか、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題の存在も大きい。
これにひきかえ、東南アジアや豪州などは、ブッシュ大統領以外の高官の訪問も目立たなかった。この地域でのテロ対策が重要といっても米国にとって地球規模の「テロとの戦争」の一部であり、アフガニスタン、イラクやその周辺国での軍事行動、核保有国であるインドとパキスタンの紛争や中東和平への対応などが優先されたことを示している。
もちろん、ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は14日、大統領の6カ国歴訪を前にした記者会見で、主目的の一つが「東南アジア諸国政府に、テロとの戦いを断固として続けるよう促すこと」だと明言した。
補佐官は大統領がAPECでもテロ対策が協議されねばならないと指摘。その理由は「経済と安全確保は密接不可分だから」だと述べ、具体例として200人以上が死亡した昨年10月のインドネシア・バリ島爆弾テロ事件による経済的打撃を挙げた。
ブッシュ大統領はそのバリ島でメガワティ大統領と会談し、穏健派イスラム教指導者とも会う予定だが、これは「テロには屈しない」「イスラム教を敵とするわけではない」というメッセージを込めた選択だろう。
補佐官はまた、フィリピンでのイスラム原理主義勢力「アブサヤフ」の取り締まり、バリ島事件の首謀者とされる「ジェマー・イスラミア」(JI)のナンバー2、リドゥアン・イサムディン(通称ハンバリ)容疑者のタイでの拘束などに触れ、関係国の努力を賞賛した。これらの作戦や捜査には、米国が深く関与している。
補佐官が「特に」賞賛したのは「シンガポール、タイ、フィリピン」の3カ国。国民の大半がイスラム教徒であるインドネシアの場合、原理主義勢力への対応が微温的だという印象を米政府は抱いているようだ。
タイについては、イラク、アフガンでの対米協力にも感謝した。これはイラク復興支援での他国の支援を促す意図が明白だ。
一方、オーストラリアは米国が提唱したミサイルや大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)への協力が目立つ。公海上での臨検などを手段とするこの構想は、北朝鮮やイランを標的としており、今後の展開が注目されている。【ワシントン中島哲夫】
◇ブッシュ米大統領の6カ国歴訪日程
17〜18日 日本
18日 フィリピン
18〜21日 タイ、APEC首脳会議出席
21〜22日 シンガポール
22日 インドネシア
22〜23日 オーストラリア(毎日新聞)
[10月15日18時23分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031016-00000016-mai-int