この映画の公開から数カ月後の2002年7月から8月中旬にかけ、ブッシュ政
権は、2億5000万ドルの巨費を投じて、米史上最大の軍事シミュレーション
「ミレニアム・チャレンジ2002」を行った。米兵1万3千人が参加し、3週間
に渡って繰り広げられた、この全米規模の実施・机上演習は、「ペルシャ湾岸
沿いの中東の軍事国」の解放を想定し、ハイテク空爆と特殊部隊を駆使した
「迅速かつ断固たる作戦」をテストした。 そして9月、ブッシュ大統領は、先制攻撃論を唱え始める。
さらに2003年3月、世界唯一の超大国である米国は、国際世論を無視して、
対イラク戦争に踏み切った。
”自由と独立の精神”を尊ぶ米国民は、自らの祖国を”帝国”と呼ぶことを
嫌う。しかしながら、イラク戦争開戦直前に、米誌『ニューズウィーク』が、
自省を込めて「傲慢な帝国」という特集を組んだ。
今後、米国は自らの孤立と帝国主義を自覚し、その姿勢を改めるだろうか?
『スターウォーズ』サーガ新三部作は、2005年に完結を見る予定である。そ
こでは、銀河共和国の崩壊と銀河帝国の誕生が描かれることになっている。
アメリカの神話が帝国を完成させる時、米帝国主義は絶頂期を迎えるのであ
ろうか?
Special thanks to Ms Hiroko Morohashi
for her patience and excellent photo selection