現在地 HOME > 掲示板 > 選挙1 > 835.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 永田長太著 「永田町のからくり」(集英社) 委員会の審議も国会議員は秘書達に丸投げしている [株式日記と経済展望] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 12 月 08 日 18:08:26)
12月8日(日)
またも、選挙違反事件です。それも、金で票を買うという最も悪質な違反です。
自民党の比例東海ブロックで復活当選した近藤ひろし衆院議員は、公示前の10月10日ごろ、名古屋市南区の自宅で運動員に対して票の取りまとめなどを依頼し、その報酬などとして現金100万円を渡したそうです。近藤さんは買収など公選法違反の疑いで逮捕され、送検されました。
これまでの調べに対して、近藤さんは現金を渡したことは認めたものの、それは「運動員の鉢巻きなどを買うための資金」だとして容疑を否認したそうです。一方、お金を受け取った元運動員の側は近藤容疑者の関与について具体的な供述をしているといいます。
その後、近藤さんの自宅からは1000万円ほどの現金が見つかったそうです。逮捕された運動員の自宅からも多額の現金が見つかったといいます。運動員は、「鉢巻きなどを買」ってはいなかったということになります。
毎度おなじみの構図です。選挙のたびに、このような構図が繰り返されてきました。
今回の近藤候補者は、小選挙区で落ちています。有権者からすれば、せっかく落としたのに、自民党が比例代表の名簿に載せていたために復活当選してしまいました。
有権者が落選させた候補者を、その意に反して当選させたのは自民党です。しかも、その候補者は票を買い取るために現金をばらまいていました。
「そんなことは知らなかった」と自民党は言うでしょう。そうさ、捜査が入るまでは誰も知らないさ、ということかもしれません。
でも、選挙で当選するためには現金をばらまくようなトンデモナイ人物を公認し、それを党の代表として比例名簿に登載したのは、自民党です。このような人物であるということを見抜けなかった責任はどうなるのでしょうか。
党の名簿にのせたということは、それだけの人物であると見込んだわけでしょう。安倍さんも弟分として応援に行ったとというではありませんか。
いやいや、やめましょう。こんな責任を問うてみても詮無いことです。それで責任がとれるような政党ではありません。自民党という政党は……。
小選挙区制が導入されるとき、これで政党や政策を争う選挙になるという弁護論がありました。政治腐敗はなくなると主張していた学者や評論家の、今回のこの事件へのコメントが聞きたいものです。
ちなみに、私は、次のように書いていました。自慢するようで嫌なんですが、一応参考のために……。
たしかに、選挙区の範囲が小さくなり、有権者も少なくなれば必要な費用全体の額は下がるかもしれません。しかし、少ない費用で大きな効果が期待できるとなれば、かえって選挙区サービスや「買収」などへの誘惑が強められる可能性があります。(拙著『一目でわかる小選挙区比例代表並立制』労働旬報社、 1993年、28〜29頁)
今回の近藤議員による買収事件は、この「可能性」が現実になったにすぎません。このような「予言」が当たることを、私は望んでいたわけではなかったのですが……。