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【森田実の政治評論日誌】[2]日本はもはや独立国ではないのか――ワシントンが日本を見る目の変化
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投稿者 エンセン 日時 2003 年 10 月 30 日 12:27:22:ieVyGVASbNhvI

(回答先: 【森田実の政治評論日誌】[嘘]と[独裁]――10月26日フジTV「報道2001」における小泉首相の「嘘になる」発言 投稿者 エンセン 日時 2003 年 10 月 29 日 10:40:30)

 
2003.10.29
【森田実の政治評論日誌】[2]
日本はもはや独立国ではないのか――ワシントンが日本を見る目の変化

「あらゆる堕落のなかで最も軽蔑すべきものは――他人のクビにぶらさがることである」 (ドストエフスキー)

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 数日前、ワシントンで政治、経済、国際問題を研究している研究者と会った。日本へ取材に来たのである。
 彼の話はきわめて衝撃的なものだった。要点のみ記す。
 (1)3ヵ月ほど前から日本に対するワシントンの姿勢が変わった。第一に政治的関係はほとんど意識されなくなった(この意味は、日米政府間で政治問題を議論する必要はなくなった。日本政府はすべてを米国政府にまかせ、頼り切っている。米国政府は日本政府に一方的に通告すれば済む――ということ)。米国と日本との関係は経済のみという空気になった。経済と言っても80年代のように世界経済のなかでの日米経済関係というようなものではない。ずばり言えば、「イラク」で金がかかるから日本に分担させるというようなことである。
 (2)日本は米国政府に言われたとおり、インド洋、ペルシャ湾にイージス艦を出し、さらにイラクに自衛隊を派遣することになった。これを契機に、米国は日本を外交のない国、交渉する必要がない国と見るようになった。日本政府を独立国の政府とは認めなくなった。今後は日本に金を負担させるだけの関係になった。
 (3)米国政府にとってアジア政策の中心は中国と台湾になった。台湾と日本を比べると、米国政府にとって日本は台湾より下の国になった。台湾は完全な独立した国とは言えないが、米国政府と交渉する時は、台湾の立場を強く主張する。米国政府とどんどん議論する。時には対立する。それでも台湾政府の代表は妥協しない。これを行いながら、台湾は長い時間をかけて米国内に政党に政治献金するシステムをつくった。米国の政界へ影響力をもつようになった。
 これに対し日本政府とくに小泉内閣は、米国政府との交渉において米国政府に反対しない。すべてを無条件に受け入れている。この傾向は小泉内閣になってから徹底している。このため対話とか討論がなくなった。米国政府は日本に無条件に従うことを求めるようになっている。まるでそれが当然であるかのように……。ワシントンから見ると日本は独立国家ではない。日本は外交がまったくない国なのである。
 (4)小泉首相は戦後の首相のなかで米国政府に最も従順な首相だ。すべて「イエス」。米国政府にとってこんなにいい首相はいない。1日でも長く首相を続けてほしいとブッシュ政権は望んでいる。
 (5)米国が日本に求めるのは、米国の経済的利益だけだ。この面でも小泉内閣は最良の内閣だ。小泉内閣は日本国民の利益よりも米国政府の利益をはかることを優先してくれると米国では見られている。
 (6)米国政府にとってアジア政策の中心になるのは中国だ。日本は経済力が急激に衰退しており、小泉内閣にはそれを立て直すだけの能力がない。日本はもはや主要なパートナーではない。今後、「日本抜き」が定着していくだろう。

 以上が米国の研究機関で働いている旧知の研究者の最新の情報である。さらに最近の日本の政治情勢について話し合った。
 (1)ワシントンは、菅直人民主党代表は米国にとって大変いい相手になると考えている。菅氏は昨年米国に来て、共和党政権に「仁義を切った」。これで共和党政権は菅直人氏を信用した。民主党政権ができたら日米関係が変わるということはない。米国政府は心配していない。
 (2)11月9日に行われる総選挙情勢について、米国務省は駐日大使館などからの情報にもとづいて、民主党がかなり躍進するだろうと見ている。すなわち、小泉首相は敗北し、民主党が大躍進するとの見方。政権がすぐに変わると思っているわけではないが、たとえ菅民主党政権が誕生したからといって、日米関係がおかしくなるとは考えていない。小沢一郎氏のことについては強い関心をもっている。国連に対する認識、集団的自衛権の問題については、少しだけだけだが、心配している向きもある。

 以下、米研究者の報告に対する私の一言コメントを記す。
 (1)小泉内閣は日米友好関係のあり方を正しく理解することができず、ただブッシュ政権を喜ばせればいいと考え、ブッシュ政権の要求を丸呑みしつづけた。この結果、かえって信用を失ってしまった。自分自身をもたないものは誰からも信用されない典型的な例である。
 (2)政府の役割はまず自国の国益を守ることにある。小泉政権はこの原点を見失っている。世界中が「日本は外交のない国」と見ている。ついに米国政府までも日本を「外交のない国」と見るようになってしまったのだろう。
 (3)このままでは日本は「サイパン化」されてしまうおそれがある。米国政府は「日本のイギリス化」を求めたが、小泉政権は日本をサイパン化してしまった。
 (4)この問題は大変重要なこと。全国民に考えてほしい問題である。

http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C0632.HTML

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