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↓アメ通最新号より
もひとつ民主党勝利ムードが盛り上がってこないのは・・・
「脱霞ヶ関 与野党競う」・朝日
自民との戦いを放棄した菅
屠殺場に引かれる羊の如し
今朝のNHK「日曜討論」。何じゃこれは。気の抜けたビールみたいでないか。与党も野党ももっともなことばかり、ボソボソと語る。ちょっと問題になったのは、総理が「アメリカのいうなりになる」くらいだ。
この雰囲気を掴んでいるのがニ、三日前の朝日一面トップの見出しかもしれない。「脱霞ヶ関 与野党競う」とある。菅直人は補助金の削減にマニフェストを絞った。総理も「もう役人の既得権益を守る政党じゃない・・・地方のことは地方にまかせればいい」。つまり与野党は、お互いに向けるべき矛先を第三者に向けているのだ。小泉は笑いが止まらないだろう。
これと似た「改革」を橋龍がやったことがある。「行政改革」と呼ばれた。橋龍のポイントは「政治と自民の改革は棚上げ、霞ヶ関改革」なのだが、売り込みが成功して、屋山太郎までが行革という煙幕に騙された。あの時と同じだ。
小泉が勝つのだろう。自民党が敵でなくて、官僚が敵だと定義すれば菅は勝てない。泉抵(小泉・抵抗勢力)連立、或いは小泉・青木派が勝つのだろう。この前の参院選挙と同じだ。
あの選挙でも「聖域なき構造改革」を唱える総理が圧勝し、自民党は改選定数121の過半数を超える64をとった。これで元気づいた抵抗勢力は、直後に来た靖国参拝で総理を妥協に持ち込んで。それが八月十三日の「前倒し参拝」である。終戦の日には参拝できなかった。
堂々巡りをする菅の謎
痴呆症か小利口か
「政権交代」を唱える菅直人が何故同じことを繰り返すのだろうか。「官僚」を攻撃し、「地方への補助金」に争点を移せば、小泉に勝てない。どうして墓穴を掘るのか。痴呆症なのか。それとも小利口なのか。
答えはタイムズの社説
「改憲と靖国は駄目」
菅は小利口なのだ。私の判断では、ニューヨークタイムズの社説に屈服したのだろうと思う。参院選の直後だが終戦記念日の直前である○一年七月三十一日に、タイムズが論説を出した。「日本の新しい政治のスター」という題だ。
最初に総理の改革志向を褒めちぎった後で、言う。「遺憾なことに、小泉氏は経済近代化への掛け声を日本のナショナリズムへの復古と組み合わせた。その一例が、戦争を禁止する日本憲法を終わらせることについての彼の立場である。賢明なことに、彼は、今や東京の靖国神社に参拝することを再考すると言っている」
「日本のナショナリズムに火をつけるために首相の地位を使うよりは、経済改革に派閥の領袖を囲い込む」ことをやりなさいというのだ。
改革には大賛成だが、改憲と靖国は駄目だというのだ。つまり、改憲と靖国を迂回するような経済改革をやれという。これは自民党橋本・宮沢派の路線である。自民党を脅かす政治改革は避けて、エコノミック・アニマルに徹しなさい、というのだ。
(Editorial Desk, “New Political Star in Japan,” The New York Times, July 31, 2001.)
この論説の背後で糸を引いていたのはジョゼフ・ナイである。彼はハーバード大学ケネディー・スクール学部長、びしょびしょのリベラル、クリントン政権の国防次官補として防衛ガイドラインの骨抜きに貢献した男だ。
「シヴィリアン・パワー」を説いて朝日の船橋洋一を抱きこんでいる。無論、日本の改憲、核武装などには反対。
彼は、自民党の或る領袖の助言で、「原罪」の話を持ち出すと、日本人は電気にかかったようにアメリカの言うなりになることを熟知している。タイムズは言う。「その神社はかって日本の軍国主義イデオロギーのシンボルであり、第二次大戦後、戦争犯罪の罪を問われて処刑された数人の戦争犯罪者が祭られている場所でもある」。
これで菅君は電気にかかった。小泉は参拝を前倒しにして逃げた。それでも参拝を止めないというのは健気なことだが。
菅がタイムズ・ナイの電気でうたれたというのは、私の推測であり、証拠はない。ともかくアメリカの大新聞が、日本の政治家と共謀して日本の政治に介入しているのは事実である。しかもタイムズのような進歩的な新聞が改革を阻止しようとしているのだ。信じられますか。日本が停滞し、野党がだらしがない理由はこれだというのが、私の判断である。