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小沢一郎・旧自由党党首のおひざ元の岩手県が、合併した「民主党」での初の総選挙に揺れている。小沢氏は菅直人代表と「民主党の2枚看板」とされるが、政党ポスターから「顔」が消え、小沢氏も「一兵卒」を名乗る。県内では、離反の動きや、選挙への影響力低下を心配する声もでてきた。
「新進、自由までは小沢さんについていけたが、革新イメージが強い民主党では無理」。盛岡市を中心とする1区で、旧自由党の前県議(62)が自民党支持に転向した。
自民党が擁立する新人の及川敦氏(36)を連れて、かつての自分の後援者を回っている。「自民党と及川君をよろしく」。後援者宅の立て看板も及川氏の名前に変えた。
同区は及川氏のほか旧自由党の達増拓也・前民主党議員(39)ら3人が立候補を予定するが、達増氏の陣営は「ある程度の支持者離れは覚悟していたが、まさか前県議までとは」と嘆く。
2区では前回に続き、自民党の鈴木俊一・前議員(50)と、旧自由党の工藤堅太郎・前民主党議員(61)の一騎打ちの様相だが、工藤陣営は戦術転換を迫られている。
工藤氏は前回、小選挙区で鈴木氏に敗れ、重複立候補した比例選東北ブロックで当選した。惜敗率は45%に過ぎなかった。でも、小沢氏が岩手県の候補者を自由党の比例名簿で単独上位に据えていたおかげで、惜敗率に関係なく復活できた。
民主党は今回、比例選は単独を原則認めず、重複候補者による惜敗率で当落を決める方針だ。自由党時代の“恩恵”は期待できず、工藤氏は前回並みの惜敗率では復活当選の道は険しい。陣営は「前回は比例で自由党と書いてくれと頼んだが、今回は工藤の名前を売り込まないと」と浸透に躍起だ。
民主党県連は菅代表の顔が写った全国版の政党ポスターとは別に、小沢氏が旧自由党時代に考えた「日本一新」のキャッチフレーズを前面にした岩手限定版も作った。選挙用の政党ポスターは原則、代表者以外の顔写真の掲載は「個人の政治活動にあたる」として認められない。そのため、「顔」を出せない小沢氏や旧自由党勢力の衰退イメージを払拭(ふっしょく)しようとの苦肉の策だ。
岩手県では前回、旧自由党が比例選で自民党を13万票近く上回り、30万票近くを獲得した。金城湯池を誇ってきた「小沢王国」だが、その行方は――。
(2003/10/17/03:15 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20031017ic01.htm