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「ぼおるど事件」告訴状補充についての記者会見(上)
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投稿者 エンセン 日時 2003 年 12 月 04 日 23:48:12:ieVyGVASbNhvI


「ぼおるど事件」告訴状補充についての記者会見(上)

日時:2003年11月26日 19:30〜20:40
出席:平野貞夫(民主党参議院議員)、城戸真悟氏のご親族、湯口弁護士、宮崎学
場所:北九州市内 某ホテル

 先日11月26日、北九州市小倉北区において「ぼおるど事件」について、城戸真悟氏遺族の記者会見が行われました。当日は宮崎学親分、民主党の平野貞夫参議院議員も多忙の中、出席しました。

宮崎学 本件につきまして、参議院議員の平野貞夫先生にも来て頂いております。平野先生はすでに福岡県警のカジノ事件に対する質問主意書を既に一回出しておられます。それに対する内閣からの回答書があり、その回答書に対する再質問書および今回の「ぼおるど」事件に対する質問書を提出されまして、本日内閣に付託されました。これの回答は非常に時間的にかかるのですが1月16日の内閣で決定して、19日の回答ということが本日分かっております。

 「ぼおるど」事件とそれに関わる城戸真悟君の親族に対する情報公開の問題に関しても、この項目で触れられておりまして、それに対して回答がなされるということにはなっております。最初に平野先生からご説明いただきます。よろしく御願いします。


平野貞夫氏 私は現職の参議院議員でございまして、実は法務委員を11年間続けておりまして、人権問題についてさまざまな形から自分のライフワークとして取り上げてきたわけですけれども、この問題に関わるようになったきっかけは数年前から作家の宮崎先生から人権問題についてご指導いただいておりまして、宮崎先生からのご紹介で、真悟さんの妹さんにも先日お会いいたしまして、実情お伺いしました。

 こういう「公権力の活動ということにつきましては公正でなければならん」ということと「公権力が行ったことについての情報は公開されなければならない」という思いを強く持っておりまして、きっかけはですね、四年くらい前ですけど茨城県の牛久市というところで中学生が−私の親族なんですよ−仲間に集団暴行を受けまして、主にそれを指導した少年が実はお父さんとお兄さんが警察官をやっておりまして、いわゆる「(ただの)ケンカだ」と、殺された少年は「心臓が悪かったのだ」という警察の検死が行われまして、O君というんですが、両親が相談に来てですね、「公権力の扱いというものはこんなにおかしいものか」というのがきっかけであります。そんなこともあったものですから、この件に関して強い関心を持ちまして、やはり真実を追究するということが私らの職務にとって大事なことだということで、宮崎先生と相談して関わっているわけです。

  私は現在は法務委員は外れておりまして、別の役をやっておりまして、ただ一議員として真実を解明できるということでしたら、この国会は一般的な質問はほとんどできませんので政府に対する国会法上の質問主意書という形で11月19日付で提出したわけであります。

  ポイントを申し上げますと、「ぼおるど」で起こった事件に関連して、逮捕時に死亡された被疑者真悟さんのご遺族への配慮として以下、ご遺族の方たちが納得される形で情報を開示するのが捜査当局の重要な役割ではないかという思いの質問でございます。従いまして、事件の概要については発生時の状況について示してもらいたい。その後の捜査状況、事件の動機、背景について警察、政府はどう考えているのか。被疑者について、手榴弾を投げ込んだとされる被疑者が死亡した状況、亡くなった原因を知りたい。病院に運ばれた当時、警察は手錠をかけていたかどうかという事実関係、また遺体に誰かによって首を絞められた跡はなかったかどうか、被疑者の遺族に死亡についてどのような説明をしたかという具体的な質問をしております。

 事件の概要と被疑者についての質問を踏まえて、やはりご遺族の方に被疑者の死亡にいたった経過について正確に知らせる必要があるのではないかということを政府に質問しました。

 実はカジノバー汚職事件についての再質問を同じ日に出しておるのですが、私が東京を出発する直前に警察庁から連絡がありまして、この二件の質問主意書に対する答弁は来年の1月16日の閣議で決めると。二ヶ月もありまして私は納得いかないんですが、19日に文書で回答がきておると思います。

 宮崎先生に聞いた話によると警察は(手榴弾の)不発とかそういうことに対する処置ですね、これを早くしたい、今月中に終わらせたいということですが、わたしの質問主意書への回答をこれだけ延ばすのなら、遺族の方々に十分な説明をするのが先ではないか。いろいろな問題に幕を閉めるということは、私の質問主意書という行為に対して適当ではないのではないかという思いでございます。


宮崎 平野先生は実は医者のご一家でありまして、ご本人も医者にされるとなっていたのをやめられて、社会科学の道へ進まれたということですが、いわゆる法医学教室を持つ大学病院と警察との関係の問題は世間ではあまり言われないのですが、相当深刻な問題があると考えなくてはならないのではないか。地方自治体で、監察医制度を採っているのは東京都以外では少数しかない。

※(監察医制度 東京23区や大阪市、神戸市など大都市だけにいる監察医が、死因が不明な場合に死体解剖保存法に基づき、遺体の検案・行政解剖を行う制度。−「Mainichi INTERACTIVE ことば」より )

  そうじゃないところ、例えば福岡だと数多く解剖しているのは産業医大というところになるのだと思いますけれど、福岡県警が産業医大に解剖を依頼するときの規則に関しては非常に曖昧のように思われるのですが、その点どうなんでしょうか?と言いますのはこの間、城戸真悟君の親族の方が何度も産業医大の解剖医のT教授に対してですね、情報公開を求めてるんですね。それに対して言を左右して最後には「機械が故障している」ということを理由に一週間刻みで引き伸ばしてきたという交渉経過があるんですね。果たして産業医大で解剖した際に、遺族は解剖に立ち会った解剖医に対してどの程度、情報公開を求める権利があると思われますか?


平野 福岡県警がどういうルールでその問題を処理しているかということについての細目は私弁護士でないので教わらなくてはならないと思いますが、私の体験で申しますと、牛久市のO少年の件では最初、筑波大学の医学部のお医者さんにみてもらうわけです。結構正確な診断をされていたようなのですが、警察が筑波大から警察御用達の解剖医に変更して、そこで話が全部変わった。遺族が弁護士の先生や私と相談して、非常に正確に監察医をやられておった上野正彦先生に持ち込んで、上野先生の考え方中心に裁判をやっています。私も法務委員会で監察医のあり方といいますか、福岡の場合は断言できないんですが、茨城の場合、典型的な警察の言うままの診断書を書くという御用監察医でして、実際に私は体験しております。

 現在の法制度の中で、こういった場合の遺族の情報開示の権利は保障されてないとわたしは思っております、情報公開法ができてますけれど、これは情報公開の対象になってないと思います。非常に警察の判断と申しますか、お医者さんの一方的な判断になっていると思います。緊急に法制度化する必要があると私は思います。

会見・下へ続く

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