現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件10 > 939.html ★阿修羅♪ |
|
国土交通省は2日、11月30日に全国53カ所で実施された1級小型自動車整備士技能検定の筆記試験の一部が、問題が適正かどうかを審査する「専門委員」を務めたトヨタ自動車本社の課長(42)からトヨタ系列販売店に事前に漏れていた、と発表した。同省によると、漏洩(ろうえい)したのは50問中38問で、7317人の受験者のうち約3000人が事前に問題を入手していた可能性があるという。同省はトヨタに調査報告を求めるとともに、合格を無効とする処分も検討している。
自動車整備士の国家資格制度は1949年発足だが、試験問題の漏洩は初めて。
国交省によると、漏洩は、複数の受験者から1日、「トヨタに勤める知人から見せてもらった練習問題と同じ問題が出たがどうなっているのか」と運輸支局などにメールや電話で問い合わせがあり、発覚した。
同省やトヨタ自動車のこれまでの調査では、国交省の専門委員に委嘱された課長が所属する同社アフターサービス部が、全国約300の系列販売会社に電子メールで配った約100問の練習問題のうち、38問が試験問題と全く同じだった。系列販売店などに所属する受験者は約3000人という。
トヨタの専門委員は、審査を担当した38問すべてを別の社員に渡したことは認めているが、漏洩を意図しての行為だったのか▽誰が配信したのか▽販売店に「試験問題と同一問題だ」と説明して配信したのか――などについてはいずれも調査中だとしている。
国交省は「詳細な調査をした上で、専門委員の解任や、事前に問題を入手した受験者の合格を無効にする」などとしている。筆記試験の合格発表を予定している12日までに必要な処分をする方針。また、1月に口述、2月に実技の各試験があるが、「漏洩に無関係の受験者は試験を継続する」としている。
トヨタ自動車広報部は「1日に国交省から調査を命じられた。3日にも報告したい」と話している。
試験問題は同省が作成し、検定委員会で25人の専門委員が審査する。専門委員はメーカー12社から推薦された12人と学識経験者、整備士で、それぞれの専門分野で審査を担当する。試験問題は四つの選択肢の中から正答を選ぶ。
1級小型自動車整備士は2トン以下の自動車の整備資格で、この下に2級、3級資格がある。1級は昨年度から技能検定が始まり、昨年度は約9000人が受験し、330人が合格した。
(12/02 21:41)
http://www.asahi.com/national/update/1202/038.html