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★ 視聴率競争に血道をあげるテレビ局をはじめ日本社会は、世界に通用しない、このような若者を大量生産しているのではないのか。
中国の古都、西安の西北大学で日本人留学生が演じた「卑わいな寸劇」がきっかけとなり、大規模な反日デモが起きた。
留学生三人は退学処分となった。反日デモはエスカレートして無関係の日本人留学生の部屋に乱入、殴打する事件にまで発展した。
日中平和友好条約を締結して二十五周年の年に、日本人観光客であふれる西安で起きた出来事だ。
これが日中関係の現状なのか。地道に交流を進めてきた両国の関係者は冷水を浴びせられた思いだろう。
「文芸の夕べ」で留学生たちが演じた寸劇は、日本、中国という文字とハートマークをそれぞれ背中に張った三人が音楽に合わせて踊り、日中友好を表現する狙いだったという。
Tシャツの上に赤いブラジャーをつけ、下腹部に紙コップを結ぶ品のなさで、即座に中断された。
日本のテレビ番組の受け売りとみられる。ウケを狙ったのだろうが、身内にしか通じない低俗な宴会芸だ。
欧州の留学生が演じたシェークスピア劇などと比べると、レベルの低さにあぜんとするばかりだ。
もう少し学生らしい趣向を凝らした演出ができなかったものだろうか。
視聴率競争に血道をあげるテレビ局をはじめ日本社会は、世界に通用しない、このような若者を大量生産しているのではないのか。
中国人学生の反応もまた大人げなかった。
留学生が背中につけていた「何を見ているの?」との文章が「見ろ、これが中国人だ」と誤って伝わり、香港紙が「中国人を侮辱した」と報じた。
この事件がインターネットを通じて全国に流れ、排他的な民族主義に火をつけた。日本企業による珠海での集団買春疑惑と同じような展開だ。
過去の歴史などから中国人は「日本人に侮辱される」ことを異常に意識する傾向があるという。
とはいえ、中国人学生が日本人に暴行し日本料理店に押しかけて営業を妨害したのは明らかに行き過ぎだ。
経済発展が立ち遅れている西部地区という背景もあろう。政府批判の代わりに反日デモでうっぷんを晴らした点もないとはいえない。対日関係改善を狙う胡錦濤政権の「新思考」外交への反発との指摘もある。
いずれにせよ、中国の将来を担うエリートたちの対日感情が悪化しているとしたら非常に残念だ。
何とも情けない事件だが、教訓をくみとり、冷静に対処すべきだ。
神奈川県の松沢成文知事は総選挙応援演説で治安問題に触れ「(中国人留学生らは)みんなこそ泥」などと発言した。
互いに相手をののしりあう不信の連鎖だけは避けたい。
[11月9日 社説]
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/backnumber.php3?&d=20031109&j=0032&k=200311093348