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警察官に叙勲される資格なし。
あるのはこんな警察の元で生きてる国民やで
（アサヒ芸能１０／２３日号）
キツネ目事件調書
かつて、「永田町の常識は日本の非常識」という言葉があった。さしずめ今なら「警察の常識は世界の非常識」といったところか。その利己的かつ厚顔無恥、しかも傲慢な警察の意識を象徴するのが、今回の「叙勲騒動」である。
今年から新設された「危険業務従事者叙勲」は受章者3546人中、警察官が1932人。半数以上が警察官で占められている。叙勲資格は警察官の場合、30年程度勤務で警部か警部補での退職者が対象だという。何とも緩すぎる条件なのだが、勲章の数に限りがあるため、叙勲待ちが8万人に達しているらしい。
ムチャクチャな話や。 国家が代弁するというものだ。となれば、警察官がそれに値する価値はあるかということである(あるわきゃないがな)。神奈川県警に不祥事が頻発した99年以降、警察官による不祥事は現在までに3000件以上を数える。交通 事故死がゼロの日はあっても、警察不祥事が新聞に載らない日はないとまでいわれているのである。そんな連中に勲章?チャンチャラおかしいで。
特に今回の叙勲は、文字どおり危険性の高い職務に対する者の功をねぎらうためらしい。ならぱなぜ不祥事だらけの警察が対象になるのか。今や警察の存在自体が国民にとっては"危険な存在"やろ。むしろ、そんな警察官の恐怖の中で日々勇敢に暮らしている国民にこそ、よく頑張りましたね、と勲章を与えるのが筋やないか(笑)。
そもそも危険な仕事をしているから感謝する、という理屈自体、俺にはまったく理解できん。俺もだれかが自分のために働いてくれれば感謝するが、そこには「無償」でとか自身の「犠牲」を省みず、という前提あっての話だ。
ところが警察官は危険に見合う給料をハナから受け取っている。税金から給料という形で感謝を示しているのだから、これ以上、何かを与える必要などないのだ。警察官の仕事が危険ということ自体、単なる錯覚だと俺は考える。例えばヤクザの抗争事件が起こったとしよう。警察は対立する双方の組織の事務所周辺に警戒に張り付くのだが、問題はどの段階から張り付くか。抗争の真っただ中では絶対にありえん。危険たからだ、自分らの身が。警察が出てくるのは、必ず最終的な"手打ち。が成立してからである。それも、盾を持ち、防弾チョッキを着て。要するに、安全が確認できてから、われわれは危険な仕事をしています、というデモンストレーションをしているだけだ。
ごく例外的に、警備中の警察官が巻き添えになる場合もある。だが、そのほとんどは、手打ちをしたと勝手に思い込んでいたが、実際はまだ抗争は終わっていんかった、と言った場合。状況の読み違いなのである。 むしろヤクザのほうが警察より危険な仕事に体を張っている。福岡は小倉のクラブ爆破事件以降、俺はこの街を取材しつづけているのだが、小倉には中国人マフィアが一人もいない。むろん警察が優秀だからではなく、地元ヤクザの工藤会が体を張って追い出しているからなのだ。そのため工藤会からはけが人が続出し、逮捕者さえ出したという。 中国マフィアヘの牽制は、時に法を犯す必要もあったということだが、結果 として地元の治安悪化を防いでいる。感謝に値する行為とはこういうことでもあるのだ。
ヤクザは極端な例としても、まだまだ危険度･貢献度ともに高い職業はある。例えば鳶戦。彼らが高さ数百メートルの場所で落下の危険と背中合わせで働いてくれたからこそ、超高層ビルも建つのである。もっと言えば、ゾーブ嬢。性病感染のリスクを省みずに客に快感を与えている。自己犠牲の精神は、実に見上げたものであるな。しかし、彼らは決して叙勲の対象にはならない。なぜか?彼らはそれに見合う報酬を受けているからだ。鳶職で言えば、日当は通 常の土木作業員の約1･5倍。ソープ嬢もヘルス嬢より高給だ。これは警察官についても、まったく同じ理屈が当てはまる。
まあ、それ以上に、警察官という仕事を選んだのは自分の意思やる。腕っぷしが強いから無理やり警察官にさせられたのなら、偉かったね、とほめてやってもいいが、そうであるはずがない。危険が嫌なら辞めちまえ。それだけの話と違うか。 そんな警察組織の甘さと実に対照的な民間企業の事故があった。ブリヂストン栃木工場、北海道の出光製油所、名古居のエクソンモービル油穂タンクの火災である。その背景には、不況に起因する大リストラがあったことは否めない。現場を熟知した熟練者がいなくなったことは、実に大きな原因となったと俺は確信する。いわば不況が招いた"人災"だ。
これに対して警察官は、リストラどころか増員される一方。さらには防犯カメラ大量 設置で労働の省力化さえも進めている。結果、1人の業務負担はますます軽く、楽になっているのだ。その一方で定年後の天下りは、不況の今でも確保されておる。これほど恵まれた職場が今の日本に存在すること自体、驚きやで。その甘い汁と引き換えに国民へのサービスが充実するなら、まだいい。しかし、実態はむしろ逆。不祥事は一向に減らんし、増員不可欠なほど俺たちは大変なのだとばかり、傲慢な態度が助長されているだけやろ。大変な仕事をしているんだから、多少おいしい思いができるのは当然だ、とでも思っているのか。
まあ、何とも自分勝手な理屈であるな。今や警察は世間と一線を画す独立大国なのだ。ならばいっそ、顕彰も独立させて、内部だけでやるのが筋やないか。あなたは組織維持と利権確保のために尽力されました。その功績をたたえます、とでもな。 連中にとって「外国」であるわれわれ一般国民がほめて差し上げる必要はなかろう。まあ、百歩譲って警察官を叙勲するならば、最低限、不祥事があった都道府県警は外す。それくらいのことは考えなかったのかいな。
お、そうか、そんなことにでもなれば誰も勲章などもらえなかったか。
http://www.zorro-me.com/2003-10/ag031023.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。