刀剣友の会：１１人の関与なぜ　村上容疑者の指示断れず［毎日新聞］あっしら

刀剣友の会：１１人の関与なぜ　村上容疑者の指示断れず［毎日新聞］
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投稿者あっしら日時 2003 年 12 月 27 日 19:58:53:Mo7ApAlflbQ6s

　「建国義勇軍」などを名乗った一連の事件は、「刀剣友の会」会長、村上一郎容疑者（５４）がすべて計画・指示した疑いが強まっている。他に逮捕された１１人はなぜ事件に関与したのか。「刀剣マニア」という点を除けば、職業もさまざまだ。複数の容疑者は「断りきれなかった」「メシを食いに行かないかと誘われ、そのまま銃撃事件現場に連れて行かれた」などと供述している。警視庁公安部幹部は「会長と接したり、会報を読むうちに、右翼的な思想に感化されたり、巻き込まれたりしていったのではないか」とみている。

　野々山文雄容疑者（５２）は趣味の刀剣を通じて村上容疑者と知り合った。会社を辞め、３年前に古物商を開いた。「愛想がよくやさしい人」という。ある刀剣業者は「野々山さんは商売が苦しい時、村上さんに助けてもらっていた。それで事件を断われなかったのではないか」と推測する。

　自宅の乗用車から拳銃を押収された速水春彦容疑者（４６）は消防署員だった。趣味の骨とうを通じて誘われ、３年ほど前に村上容疑者が会長の玩具・刀剣卸会社に入った。家族は「右翼的行動をしていたわけではない。中身を知らずに村上会長から預かった段ボールから拳銃が出てきた」と話す。

　会長秘書の麻布孝弘容疑者（３８）は、万景峰号入港が問題になった今夏、「新潟はやらないといかん」と村上容疑者から言われ、銃撃を実行したという。「断れなかった」と供述している。

　田中成治容疑者（５０）は歯科医師。レストラン事業に失敗して経営していた歯科医院を手放し、勤務医生活だった。歯科医院を引き継いだ歯科医は「金に困っていたので、そうした面から村上容疑者らとつきあいが深くなったのかもしれない」と話す。

　山崎葉璽容疑者（５５）は住職の肩書だった。「寺の跡取りになったが、檀家（だんか）もほとんどいなかった。迷彩服を着ている姿は数回見たが、政治的発言は聞いたことがない」と知人は言う。鹿野栄治容疑者（４８）は、東京都葛飾区内などで美容院を４店経営する。髪を後ろに束ね、外車に乗っていた。「政治的な話を持ち出しても、『僕は勉強してないので』と避けるような男だった」という。【まとめ・石原聖】

　【建国義勇軍事件の容疑者の職業】

呼称略、カッコ内は「刀剣友の会」での肩書、＝以下は逮捕容疑の事件

（１）村上一郎（会長）会社社長＝広島県教組銃撃など３事件

（２）服部達哉（理事）会社員＝同

（３）中村隆治（青年隊隊長）古物商手伝い＝同

（４）麻布孝弘（会長秘書）パソコン教室講師＝同

（５）野々山文雄（理事）古物商経営＝同

（６）速水春彦（理事）会社員、元消防署員＝同

（７）伊藤金四郎（顧問）飲食店経営＝朝銀中部信組名古屋支店銃撃

（８）山崎葉璽（顧問）住職＝同

（９）鹿野栄治（理事）美容室経営、元陸上自衛隊員＝オウム真理教（アーレフに改称）東京道場銃撃

（１０）土田耕衛（理事）彫刻業＝在日本朝鮮人総連合会新潟県本部銃撃