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貴殿の「Plan C」の、「グローバリズム」と「伝統」の相克について、興味深く拝見しました。その上で、貴殿の意に沿わないかもしれませんが、思うところを少し述べさせていただきます。
まず事実確認ですが、全ての文明は、それを維持する根本資源がなくなると消滅します。根本資源とは、古代文明では概して「食糧」、現代文明では「化石燃料」です。その化石燃料の残存量は、多く見積もっても100年は持ちません。従って世紀単位のスパンで考えると、SF的な新資源の開発に成功しないかぎり、「グローバリズム」を支える、現代の輸送、通信、軍事技術は維持できません。今後の世界は、他の文明がたどったように、分断と解体へむかうと予想されます。分断された個々の世界は、自給自足に近い、つつましいものにならざるをえないでしょう。「伝統社会」の復活です。「根本資源の枯渇」という物理的制約によって、特段何もしなくても、グローバリズムは敗亡するでしょう。
「グローバリズム」は、ある意味、現代文明の断末魔ですから、見かけほど大した問題ではないと思います。大した問題なのは、「近いうちに必ず来る、文明衰退世界でどう生存してゆくか」でしょう。そこでは、おそらく外部からの「養分」補給が困難になるので、持続性のある食糧生産と人口抑制が重要な課題になると思います。この点、資源枯渇が明確になってゆく時期に「少子化」を迎える日本は、奇跡的な優位にあると思っています。
最後に「農業」について一言。肥料に「石油」を用いている現代農業は、現代文明とともに終焉します。今後は、「石油以外の肥料をどこから持ってくるか」が重要になるでしょう。この点、干鰯という形で「海」から肥料を持ってきた「江戸日本」はお手本になるかもしれません。「肥料問題」に比べれば、「品種改良」は枝葉の問題です。