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“安保”でゲームをするのは止そう【朝鮮日報・社説】
(韓国紙の日本語版)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/06/15/20040615000040.html
“安保”でゲームをするのは止そう
在韓米軍削減問題をめぐり、韓国と米国当局者らが交わす言葉を見ていると、すべてがいたずらのように聞こえる。
米国は在韓米軍の半分近くの兵力を撤退させるとしながら、「戦力をさらに強化するための措置」と強弁するかと思えば、韓国側は「反米」に「自主」云々としながら撤退するよう求めたかと思えば、今になっては、削減規模と時期を「受け入れられない」とし、知らん顔をしている。
もはや、双方の本音がすべて明らかになった以上、韓国の安全保障と東北アジアの平和保全のための具体的な代案とともに、率直な悩みを打ち明けるべき時がきた。
これ以上のゲームは意味がないだけでなく、互いをさらに深く傷つけるだけだ。
米国がこれ以上、韓国に米軍(特に地上軍)を駐留させるだけの地政学的、軍事的必要性、切迫性がなくなった上、駐留している国の雰囲気が反米情緒だと感知された以上、留まっている状況ではないというのを、米国をはじめとする世界屈指の言論が既成事実のように書いている。
韓国メディアもこれを認めている。米軍の海外駐留米軍再配置計画(GPR)がすでに予定されていたのは事実だが、韓国国内の政治状況がその時期と規模を前倒ししたのも事実だという指摘だ。
このような状況で、「在韓米軍削減と再配置は戦力をさらに強化させるための措置だ」とか、「韓米軍事同盟の格下げは誤解」だとかの米当局者の発言は、説得力のない修辞に過ぎない。
特に、「米国が在韓米軍を再編する理由は、同盟を強化し、韓国をさらに保護するため」だというローレス米国防部次官補の発言は虚しく響くだけだ。
韓国側はどうか。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の高位安保責任者は先日、「われわれが米軍を引き止めるからといって、出て行こうとしている米軍が出て行かないだろうか」とし、在韓米軍削減ないしは撤退を既成事実化したかと思えば、もう一方では、「受け入れられない」としながら引き止めるようなそぶりを見せている。
もしかすれば、後にわれわれは引き止めたのに、米国が出て行ったという風に責任を転嫁するためのジェスチャーに見える。
これまで大統領が機会さえあれば自主国防を強調し、「多国間の集団安保」まで言及したのは、何を意味するのか。執権党の議員総会がイラク派兵の再考に熱を上げながらも、在韓米軍削減問題には一言も触れない雰囲気を、米国人らが知らないはずがない。
結局は、初めは韓国国民がこんがらかるかも知れないが、もはや、国民もすべてを知っている。机の下では、出て行けと蹴りを入れながら、手では引き止めている韓国政府の二重的な態度、そして、結果を相手に転嫁させようとする機会主義的態度に国民は失笑を禁じえない。
米国もやはり、これ以上いたくもなければ、いられる状況でもないが、押されて出て行くのは嫌だから、「戦力強化」だとか、「同盟友好」だとか、口先だけでいいことを言っているような印象を受ける。
ローレス次官補は「50年の同盟があるのに、韓国が米軍基地30万坪を拒否することに挫折感を感じる」と述べたが、50年の同盟と韓国や韓半島の安保がそれほどまで重要だとすれば、30万坪程度に“挫折”する理由などないという論理も可能だ。
なぜ米国は率直に言わないのか。なぜ韓国政府は堂々と言えないのか。どんな理由であれ、どんな名分であれ、出て行けと言えば出て行くものだし、出て行くことにしたなら、出て行くのだ。
こういった状況の中、重要なことは言葉でのいたずらや政治ゲームではなく、韓国と韓半島にいかなる軍事的冒険主義も足をつけられないよう処方することだ。
今になって、同盟だとか、友好だとか、反米、一方主義だとかの過去形修辞に拘っていても、相手の本音を露にする結果になるだけだ。
どうか、言葉のいたずらは止めて、韓国政府はいかなる政治的、制度的対策を立てるべきだ。それが“同盟”の旧情を立証する道だ。
金大中(キム・デジュン)/理事記者