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2004年02月21日
1996年露、アレシェンカ - 老婆に育てられた異星人の謎
【Pravda】1996年8月13日のことである。ロシアはシェラビンスク、カオリノヴィ村にて年金受給を受けて細々と暮らしていたタマラ・ヴァシリエフナ・プロスヴィリナは村の墓地へと歩いていた。それは彼女の数少ない日課だった。彼女は毎日、墓地に行っては花を摘み、持ち帰っては自分の部屋を花で飾っていたのである。また彼女は精神病を患っており、近所からは変わり者として見られていたという。そしてその日も、いつものように墓地から帰り、夕食を食べてベッドに入った彼女は突然、頭の中に響くある奇妙な声で目を覚ました。その声は彼女にもう一度、今すぐ墓地に行くように促していたのだ。彼女はとりあえず声に従い、起き上がって着替えるなり、灯籠を手に再び墓地へと歩いたのである。そして墓地にたどり着いた彼女を待っていたのは、墓の土山の上に立つ、奇妙な生物だった。その生物は体長凡そ25cm、巨大な目を持っていた。それが人間でない事は彼女の目にも明らかだった。
その生物は本当に奇妙な姿だった。まるで5枚の花弁が組合わさったようなタマネギ型の頭部、そして側頭部には耳がない。また猫のような目は非常に大きく、その頭部の大部分を占めていた。またその生物は決して喋る事はしなかったが、突然、静かに笛のような音を出した。おそらく、その笛音がその生物のコミュニケーションの方法なのだろうか。
そしてタマラはその生物を家に連れて帰った。彼女は家につくなり、まずその生物の身体を詳しく調べる事にした。その生物 - アレシェンカ(これは彼女がその生物に名付けた名前である)は丸々と太っており、身体はまるでゼリーのように揺れていた。皮膚はくすんだ灰色で、頭部は茶色、また髪はなく、耳の代わりに穴のようなものがあり、鼻は起伏がなく小さな穴が開いており、生物はそこから呼吸をしているように見える。巨大な目は灰黒色で、まぶたはなく、瞳孔は開いたり閉じたりを繰り返していた。また長い指には小さな爪があり、性別を示すような性器らしきものもなく、全てのほ乳類が持っている、臍(へそ)もその身体にはなかったのである。
そしてタマラはその生物に餌を与えようとしたが、一体どのようにして食べ物を取るのかが分からなかった。口の当たりにははただ小さな - しかし大きく広げる事が出来る - 穴が開いているだけで、唇もなかったのである。また口内にはきちんとした歯をもっていたが、下顎が非常に小さく、またアンバランスに舌が異常に長いため、食べ物を口の中に運ぶ事が困難であったという。タマラはとりあえず、キャラメルをその生物の口に運んでみると、その生物はそのキャラメルを舐め始めた。それからタマラは更にミルクと水をスプーンでその生物に運んだのである。
やがて食事が終わると、その生物はにわかに汗のようなものをかきはじめた。その汗は何か甘い、いい匂いで家の中を満たしたという。そしてタマラがその生物の身体から汗を何度か拭き取ると、やがて生物は横になり、ほとんど動かなくなった。生物は時折その足を延ばすなどしたが、ほとんど眠ったようになってしまったのである。
そしてその明くる日、村人たちは彼女とその生物の事を知る事になる。タマラは自ら村人たちのもとを訪ね、アレシェンカという可愛い子供が出来た、と言って回ったのである。しかし、村人たちが怪訝に思ったのは言うまでもない。村人たちは皆頭がおかしい彼女のホラ話だと信じなかったのである。しかし、それから数日後、彼女の義理の妹がタマラの元を訪ねた。二人はキッチンで世間話をしていると、ふとタマラが立ち上がり、「そろそろご飯をあげなきゃ」と言いながら隣室に向かったのである。妹は不審に思いながらタマラの後について部屋に入り、そして目撃したのである。タマラの話は嘘ではなかったのだ。そこには確かに、赤ん坊のように布にくるまれた奇妙な生物がいたのである。
妹はその見た事もない生物に驚きを隠せなかったが、アレシェンカ、そしてタマラの姿を見るにつけ、不思議とその事が悪い事には思えなかったという。もしもアレシェンカが人間の幼児であったならそれは警察に通報するべき事であるのは間違いがない。しかし、その生物は明らかに人間では無い上、取り立てて通報しなければならない理由は見当たらなかった。そして妹はとりあえずその生物を見た事もない動物だろうと考えることにした。「タマラはきっときちんと面倒を見るし、何だか分からないけど、その方がこのペットにとってもいいような気がするわ。」そう考え、彼女は警察には通報しない事を決めたのである。
しかし、そんな幸せな - そして奇妙な - 2人の日々も長くは続かなかった。ある日、隣人がタマラの事を精神科医に報告し、迎えに来た救急車が彼女を強制的に精神病院に連れて行ってしまったのである。タマラは病院に着くなり、子供が家に置き去りになってるの、と主張したが、医師たちはもちろんそんな彼女の話をまじめに聞くはずもなかった。また彼女の妹や親戚は彼女が病院に連れて行かれた事すら知らなかったのである。
そしてそれから間もなくして、アレシェンカは死亡した。おそらく、誰も食事を与えなかったため、空腹と渇きで死亡したのだろう。そしてその死から間もなく、その身体は急速に乾燥し、ミイラ化してしまったのである。
しかし、たった一人だけ、彼女の子供 - アレシェンカの事を記憶していた男がいた。ウラジミール・ナルディノフはそれまでアレシェンカの事を見るために、何度もタマラの元を訪ねていたのである。そしてタマラが病院に連れて行かれたという事を知らされたラルディノフはすぐにタマラの家を訪ねたが、彼が家に着いたとき、既にアレシェンカはミイラとなってベッドに横たわっていたのである。
そしてナルディノフはとりあえずその生物の遺体を家に持ち帰った。そしてそれから間もなくして、ナルディノフの家に突然警察が訪ねてきた。彼は警察に近くの村から電線を盗んでいる疑いをかけられていたのである。そしてナルディノフの家にあった奇妙な遺体を発見した警察はそのミイラをどこかの子供のものだと判断し、専門家に鑑定を依頼したのである。
その後行われた鑑定では、その生物のミイラは少なくとも人間とは明らかに違う20の特徴を持っていたという。また調査に当たった専門家は、そのミイラが人間の奇形児のものである可能性はない、としているが、一部の専門家の間では、1957年、アレシェンカが発見された村の付近で極秘裏にされたままの墜落事故があり、その後同地域では汚染によって何度も奇形児が生まれているという説も指摘された。さらに、ある刑事がそのミイラを非公式に調査した結果、異星人のものではないかという説を唱えたが、上司によってそうした調査を続行する事を中止させられたという。
そしてその後、ミイラを調査するある男性がそのミイラを「UFO Contact in ZolotovMethod」と呼ばれるUFO研究団体に調査を依頼、同施設の会長ガリナ・セメンコヴァ氏はミイラの専門的な調査に乗り出したが、その後タマラと一切の連絡が取れなくなってしまったという。電話口に出るタマラの親戚は常にタマラが買い物にでかけている、もしくは散歩に出ている、旅行に出ている、といった理由で、調査する事を拒まれてしまったのである。
そしてその後、セメンコヴァ氏はある日東京で行われたUFOセミナーにて話したところによると、セメンコヴァ氏がある日、そのミイラを発見された村から町に運ぼうとしたところ、突然上空にUFOが現れ、自動車のエンジンが停止してしまったという。その後、UFOから現れた異星人がセメンコヴァ氏に対し、直ちにその遺体を明け渡すよう要求したため、彼女は言われる通り、その遺体を異星人に引き渡したというのである。そしてそれからアレシェンカの出来事はその遺体とともに表舞台から姿を消すことになるのである。
しかし物語はここで終わりではない。その後、ある日本のテレビ局(テレビ朝日)がタマラの家族と連絡を取り、アレシェンカの事についてタマラに取材をしたいと申し込み、それが受け入れられたのである。しかし、その直後に悲劇は起こった。テレビ局の取材スタッフが到着する数日前にタマラは車に轢かれて死んでしまったのだ。それは1999年8月5日深夜のことである。その晩、目撃者が語るところによれば「タマラはまるで何かに呼び出されたように」ほとんど全裸のまま突然家を出るなり、高速道路に向かったのである。そして彼女がいない事に気がついた家族が外に探しに出たが、発見された時は既に彼女は車に轢かれ、死亡していたという。
そして他にもアレシェンカを巡り、様々な事が起こっている。1997年にはインターネットのオークションに突然「ロシアで発見された異星人のミイラ」が出品された。一体何がどうなってこのような事になったのだろうか、今となっては知る由もない。出品されたミイラは偽物だったのか、あるいは、そのミイラは本物で異星人に連れて行かれたという話が嘘だったのだろうか。あるいは、ミイラは現在どこかの特別な機関によって極秘裏に調査されているのかもしれないし、もしくは杜撰な調査によって破壊されたのかもしれない。それとも、どこかの物好きな富豪のコレクションになっているのだろうか。アレシェンカ、そしてその"母親"であったタマラが失われた今、その真相は定かではない。
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