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[新刊]ユースタス・マリンズ著 太田龍監訳、解説「カナンの呪い」著者公認、完全訳本 成甲書房 四百十三頁 定価二二〇〇円+税 平成十六年二月十日発売(英語原書は一九八七年刊)
更新 平成16年02月05日10時55分
太田龍の時事寸評
平成十六年(二〇〇四年)二月四日(水)
(第八百四十四回)
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/
○本書には、巻頭に、
二〇〇三年十二月、ユースタス・マリンズ
「カナンの呪い」日本語訳公認版の読者へ
二〇〇三年九月、ユースタス・マリンズ
「カナンの呪い」新版刊行によせて
と、二編の短い著者のメッセージが収録されて居る。
○本書は、はしがき、そして、第一章から第十一章まで、
本邦初めての、英語原書完訳本、である。
○「カナンの呪い」とは何のことか。
○「カナン」の名前は、普通の日本人にはなじみは全くないであろう。
○しかし、ユダヤ教及びキリスト教世界では、もちろん、
きわめて良く知られた名前である。
○キリスト教の旧約聖書、創世記によれば、
エホバは、アダムとイブを作った。
アダムとイブは、カインとアベルを生む。
カインはアベルを殺す。
カインのあとは、エノク、以下、五代目に、トバルカイン。
そして、トバルカインの妹ナアマ。
○ アダムは、その後、
セツを生み、セツのあと、五代目にエノク。
エノクのあと、三代目にノア。
ノアの息子は、セム、ハム、ヤペテ。
○ノアの洪水。
○洪水のあと、ノアは、
カナン呪われよ。
と言う(創世記、九の二十五)。
○ カナンは、ノアの息子ハムの息子。
ハムの子は、クシ、ミツライム、ツテ、カナン。
クシの子は五人。
そして更に、クシはニムロデを生む。
○セムのずっとあとに、アブラム(アブラハム)が出る。
○アブラム(アブラハム)はエジプトへ。
○これまでの通俗的説明では、
現在、ユダヤ人、と称されて居る民族は、セム−アブラハムの子孫、
と言う。
つまり、ユダヤ人はセム族、セム人種であると言う。
○しかし、ユースタス・マリンズ著「カナンの呪い」によれば、その説は
まったく事実ではない。
○今、ユダヤ人と自称する民族は、
カナンの子孫、カナン人、カナン族であると言う。
○つまり、遡れば、セムの子孫ではなくて、ハムの子孫である。
○ハムの系統からは、
カナン人、カナン族と、クシの子、ニムロデ、が出た。
○そして、ニムロデは、
バビロンの建設者にして、フリーメーソンの太祖。
○ユダヤのタルムードには、
カナンの五項目の遺言(遺志)、が収録されて居ると言う。
○更に、アベルを殺したカインからは、同じく、
フリーメーソンの始祖、とされる、トバルカインが出て居り、
そして、トバルカインの妹ナアマ。
○この「ナアマ」については、本書「カナンの呪い」、三百八十六頁以下、
「セムの子孫絶滅を策す『ナアマ計画』の悪魔的青写真」、参照。
○もちろん、こんなことは、旧約聖書には出て来ない。
○しかし、ユダヤのタルムード、及びユダヤのカバラ学文献を読み
込んで行くと、事態は完全に一変する、と言う。
○更に、マリンズ著は、
カインの系統、
カナンの系統、
ニムロデの系統、
これらは、まさしく、悪魔に直結して居る流れであるとする。
○それでは、この「悪魔」とは何者か。
○その正体を突きとめるためには、「エノク書」を精査しなければ
ならないと言う。
○いずれにしても、筆者は、
このユースタス・マリンズの古典的名著の完訳本が、ようやく、
日の目を見るに至ったことを、祝福したい。
(了)