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(回答先: 「親日家」ライシャワー本当の顔(山本武利 『文藝春秋』2003年11月) 投稿者 へなちょこ 日時 2003 年 11 月 08 日 06:12:16)
へなちょこさん、大変興味深く読ませて頂きました。
>幼少期を日本で過ごし、その後、アメリカに帰ったライシャワーは、オーバリン大学を卒業後、ハーバード大学院に入り、平安期の仏教の研究で博士号をとっている。そして一九四一年、ハーバード大学極東言語学部で日本語の専任講師となった。
>こうした大衆から隔絶した環境も、大衆蔑視あるいは軽視の感情を育てたといえよう。
>大衆は指導者に支配された「従順な羊」という見方が依然として彼のなかにあったわけである。
平安期の仏教と言うのが、特に興味深いですね。
平安期では、貴族階級向けの浄土宗や密教的な真言宗の研究が中心になります。
今も幅広く支持されている真言宗ですが、空海の密教には、庶民を見る時の、冷静で達観した目があったことは否定できません。しかし、空海の場合はライシャワーとは異なり、大衆蔑視ではなく、大変暖かいものでした。
一方で、鎌倉期の禅宗や戦国時代の根来衆を研究していたら、日本文化に対しても、より複眼的な見解に至ったかも知れません。
>彼が、国民は現軍部指導者よりも和平派、そして和平派よりも天皇のほうに従順であると見ていたことは言うまでもない。
>大衆が指導者の支配から逃れられるのは、戦争末期であり、そのときまでは大衆への期待は持てないというのが、彼の一貫した主張である。
この見解は、残念ながら正しく、今の日本人も、変わらないと思っています。
それ故、新しく、全体主義的な戦争に国民を駆り出す下準備は、既に出来上がったものと見ております。