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Kyoto Shimbun 2004.02.14 News
宇宙の天気予報へ観測網 九大、今夏の稼働目指す
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2004feb/14/K20040214MKC3Z100000024.html
「明日の宇宙は、おおむね穏やかな天気に恵まれるでしょう」こんな”宇宙の天気予報”が、近い将来実現するかもしれない。九州大の宙空環境研究センターは、世界各地の地上の磁力を測定し、宇宙の「宙空」と呼ばれる領域(高度80キロ−8万キロ)で起こる環境変化を調べるシステム「MAGDAS」の構築に取り組んでいる。4月から機材を設置、今年夏の稼働を目指す。
湯元清文教授(太陽地球系物理学)によると、地球の天気が雨や風、気温などの要素で成り立っているのに対し、宇宙天気は太陽から降り注ぐ放射線や、人工衛星の破片などの「宇宙ごみ」、宇宙空間を満たす電気を帯びた粒子「プラズマ」が重要な要素だ。
MAGDASは、このうちプラズマを観測するシステム。宙空のプラズマは太陽の活動に支配され、太陽表面で爆発が起きたりすると密度などが変化、宙空の電流が乱れて人工衛星の故障などを引き起こす。プラズマの変動を予測できれば、衛星の打ち上げに適した時期を選べるようになる。
計画では、プラズマの変動に合わせて変わる地上の磁力を世界50カ所で計測し、同センターでリアルタイムにデータを集約、分析する。観測機器は、磁力計や電源、データの転送装置などから成り、スーツケース一つに収められているため持ち運びも簡単だ。
湯元教授は「人はいずれ、宇宙でも暮らすようになる。そのためにも宇宙天気予報の開発が重要だ」と話している。(共同通信)
写真=宇宙の環境変化を調べるシステム「MAGDAS」の画面を説明する九州大の湯元清文教授=1月13日、福岡市東区の九州大学宙空環境研究センター