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日本海溝地震に特措法、与党が通常国会に提出へ
北海道根室沖、宮城県沖地震など東北、北海道にかけての太平洋沿岸で、今世紀初めに予想されるマグニチュード(M)7―8クラスの大規模地震に備えるため、議員立法での成立を目指す「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策推進特別措置法」の自民党案がまとまった。
特定地域の地震に関する特措法は東海地震、東南海・南海地震に次いで3番目。今回の特措法では、地域性を考慮して積雪寒冷地対策が盛り込まれたのが特徴で、自民党は、公明党と連携し、与党案として今月から始まる通常国会に提出する。
自民党案によると、特措法の対象となる地震は、房総半島沖から三陸海岸東方沖にかけての日本海溝、北海道東方沖から択捉島に至る千島海溝や、周辺のプレート境界や内部で起こる、海溝型の大規模地震。
2003年7月に施行された「東南海・南海地震対策特別措置法」と同様に、〈1〉大きな被害が予想される地域を防災対策推進地域に指定する〈2〉推進地域内の不特定多数が利用する病院、百貨店、鉄道など民間事業者は、津波からの避難計画を独自に作成する〈3〉国は財政上の支援をする――ことなどが盛り込まれている。
推進地域には、北海道、青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉、東京の太平洋に面した各都道県が想定されるが、大半が積雪寒冷地であることを考慮して、積雪寒冷地対策として国や自治体が緊急に整備に努める施設などを明記した。
具体的には、積雪時の被災を念頭に入れ、〈1〉避難所、避難路への複数の経路や除雪など交通の確保〈2〉集落が点在する地域を含め防災無線整備や携帯電話回線などの通信の確保〈3〉燃料の備蓄――などが推進されることになる。
昨年9月にM8の十勝沖地震が発生するなど、2つの海溝周辺は定期的に大規模地震が頻発。特に宮城県沖では、政府の地震調査委員会が「今後30年以内にM7・5前後の地震が99%の確率で発生する」と予測している。
◆特別措置法=特定の施策を集中的に推進する目的で制定する特別法の名称。特例措置や優遇措置を盛り込んだり、法律の期限を定めた時限立法となる例も多い。自衛隊の後方支援活動などを定めたイラク復興支援特措法や、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)対策特措法などがある。
(2004/1/12/03:02 読売新聞 無断転載禁止)