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イラン大地震:
ハタミ大統領「12万人被災、3分の1死亡」と
【バム(イラン南東部)町田幸彦】イラン南東部ケルマン州のバム市を中心に起きた大地震で、ハタミ・イラン大統領は30日、ケルマン市で記者会見し、「住民12万人が被災し、うち3分の1が死亡した」と述べ、地震による死者を約4万人と推計した。一方、内務省高官ら複数の当局者は同日、死者数は最終的に5万人に達する可能性があると語った。
ハタミ大統領は、被災地一帯の住民24万人のうち半数が被害を受けたと言明。死者は5万人までには達しないだろうとの見方を示した。これに先立ち、内務省高官はロイター通信に「各家に平均5人が住んでいると考慮すれば、総死者数は5万人に達すると言えるだろう」と語った。同高官によると、既に約3万人の遺体が埋葬された。地元報道は、負傷者が1万2000人、家を失った被災者は約10万人と伝えている。
26日の発生から5日目に入り、各家屋の崩壊のひどさなどから、行方不明者の生存の確率は低くなっている。また救援活動は、生存者の捜索から、疫病対策や被災者の生活支援へ移り始めている。ドイツやロシアなど外国からの救援隊の一部は30日、被災地からの引き上げを始めた。しかし、ハタミ大統領は「救援活動は、まだ十分とは言えない」と述べ、支援継続を訴えている。
一方、30日には新たに米軍の救援機がイランに到着。日本赤十字社の医療チームは29日に被災地入りし、日本政府の医療チームは31日から本格的な活動を開始する予定だ。
第二次世界大戦後、最多の死者を記録した地震は、76年7月の中国・唐山の大地震で約24万人が死亡。イランでは90年6月の北西部大地震で約4万人が死亡した。
[毎日新聞12月31日] ( 2003-12-31-01:07 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20031231k0000m030079004c.html