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http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20031124i501.htm
約1000年前、富士山が南北の山腹斜面で同時噴火を起こした可能性が高いことが、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の地質調査でわかった。富士山の噴火は南北どちらか一つの斜面で起きた事例しか、これまでは確認されていない。防災計画もこれを前提に策定されており、今後は同時噴火も想定した対策の練り直しが必要となりそうだ。
同研究所の山元孝広・長期変動チーム長らは、過去3000年間の富士山の噴火場所などを探るため、山腹に堆積(たいせき)した溶岩流、火山弾などの噴出物を調査した。その結果、西暦1000年ごろ、これまで知られていた北山腹の2か所だけでなく、南山腹の4か所でも割れ目噴火が起きていた可能性の高いことがわかった。
4つの割れ目は、山頂をはさんで、北山腹の割れ目と直線上にあり、また溶岩の岩質も似ていることから、南北山腹の同時噴火だったと考えられるという。
歴史資料から、平安時代に起きた富士山噴火は西暦937年、1033年、1083年の3回確認されている。研究チームは、このいずれかの年に、南北山腹の複数の割れ目で同時噴火が起きたと見ている。
山元さんは「山頂の火口をはさんで、両側の山腹で同時に割れ目噴火が起こることは、各国の火山で頻繁に起きている。富士山で起きていたとしても不思議はない」としている。
(2003/11/24/05:33 読売新聞 無断転載禁止)