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http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20031109i301.htm
南関東沿岸を襲う大津波が、約8200―約1600年前の間に、100―300年の間隔で30回ほど発生していることが、核燃料サイクル開発機構「東濃地科学センター」の藤原治研究員らの地質調査でわかった。これまで南関東を襲ったことが確認されている巨大な津波地震は、1703年の元禄地震と1923年の関東大震災だけで、記録の空白を埋め、首都圏沿岸の津波対策見直しにも役立つ貴重なデータとして注目される。
調査したのは房総半島南部(千葉県館山市)の内湾に面した海岸段丘。かつて海底だったが、巨大地震によって隆起してできた地形で、藤原研究員らは2か所の谷で地質調査を行い、津波が襲った痕跡である堆積(たいせき)物の有無を調べた。
津波が発生した場合、沿岸の海底はいったん浸食を受けた後、巻き上げられた砂粒や砂れきが、大粒で重いものから軽い粒へと順番に降り積もって堆積層を形成する。この特徴は、台風の影響などとはっきり区別できる。
調べた地層は約8200年前から約1600年前のもので、この6600年間で約30回の大津波に襲われたとみられる砂層があることがわかった。
こうした津波の規模は今後の研究課題だが、藤原研究員は「津波の痕跡が残るほど大きな地震が割と頻繁に起きていたことは確実」という。
島崎邦彦・東大地震研究所教授の話「津波が南関東沿岸を襲うような巨大地震の発生間隔はわかっていなかった。今回のデータは津波の発生を欠落なくとらえており、重要な成果だ」
(2003/11/9/03:05 読売新聞 無断転載禁止)