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http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/02/09/007.html
カナダ・アルバータ大学の大学院生のMary Modayil氏を中心とする研究調査チームは、インターネットに精神的な癒しの効果があり、うつ病を始めとする気分障害の治療に有益であるとする研究レポートの発表を行った。
同氏は同大学Public Health Sciences学部に在学中、以前に行われた「長時間のインターネット利用は気分障害など精神的に不安定な状態を増幅させる」との結果を示す調査レポートのサンプリングデータを眺めつつ、別の分析結果が存在する可能性に気付いたという。そして、異なる観点から同様の研究調査を進めることを決意した。
精神的に何らかの問題を抱え、長時間のインターネット利用を好むユーザーは少なくないとの調査結果に異論はないものの、新たに同氏は、精神的に難しい状況に陥った時期を特定するよう試みている。その結果として、大半のユーザーが、インターネット利用後に気分障害の兆候が見られるようになったのではなく、インターネットの利用を開始する5〜22年前から、すでに精神的に困難な時期が続いていたことを認めていることが明らかになった。
また、同じ精神医療を必要とする患者でも、よくインターネットを利用する人の方が社交的および外交的であることが多く、地域のボランティア活動などに参加して交友を求める傾向が強いことも判明している。今回の発表では、この調査結果の分析として「精神的に問題を抱える人は社会から孤立しがちであるものの、何らかの社会的な結びつきを求める気持ちは強く、匿名性を保持しながら自分に合った社会的交流を可能にするメディアに引き寄せられるのは当然のこと」とのコメントが出されている。
同大学のGus Thompson博士は、Modayil氏の調査レポートを評価しつつ、通説とされている「長時間のインターネット利用は、引きこもりなど社会的な孤立をもたらし、精神的に悪い影響をもたらす」との既成概念を否定して、インターネットは「諸悪の根源と思われていたかもしれないが、実際は良薬であることが明らかになるかもしれない」と語り、精神的に難しい状況にある人々に大きな助けとなる可能性に言及した。
なお、インターネットやコンピュータゲームを始めとするマルチメディアが社会に与える影響を発表する最新号の隔月業界誌「Cyberpsychology and Behavior」に、今回の研究調査の詳細が掲載されている。真相の解明には、さらなる調査を重ねていく必要性もあると論じられた。
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http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/09/17/18.html
Cyberpsychology and Behavior
アルバータ大学