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(回答先: 64ビット時代の背中が見える――既存資産からの“橋渡し役”が焦点に(IT Pro) 投稿者 シジミ 日時 2004 年 2 月 02 日 08:34:01)
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0401/30/news014.html
Intelは2月のIDFで、XeonとPentiumを64ビットに対応させる技術「CT」のデモを行う。AMDの「x86-64」戦略に追随した格好だが、普及の進まないItaniumにとってはさらに厄介なことになりそうだ。
米Intelは、2月半ばにPentiumとXeonの64ビット拡張機能のデモを計画している。これはライバルの戦略を支持する動きであり、Itaniumプロセッサにとっては厄介な展開である。
これはIntelの宿敵AMDが進めるAMD64アプローチに追随するもので、デモは2月17〜19日にサンフランシスコで開かれる開発者会議Intel Developer Forum(IDF)で行われると、この計画に詳しい筋は伝えている。情報筋によると、Intelはこの技術を「Yamhill」というコードネームで呼んでいたが、今の呼称は「CT」という。
64ビット機能を加えることで、XeonやPentiumなどのx86プロセッサは、4Gバイトという今のメモリの上限を超えることができる。ただし、同社の現行64ビットプロセッサ、Itaniumの大量出荷への期待はしぼむことになる。CTのデモは、Itaniumの見込み顧客に対し、同プロセッサの購入を保留するべきというメッセージを送ることになると、In-Stat/MDRのMicroprocessor Reportの編集長ピーター・グラスコウスキ氏は話している。
「IntelがItaniumに注いでいた努力のすべてをXeonに投じたら、非常に目覚ましい製品になるだろう。Itaniumの性能レベルにかなり近いかもしれない」。グラスコウスキ氏はこう語るが、それには犠牲も伴うだろう。「長期的に見て、同社がx86-64に本格的に取り組んだら、Itaniumをつぶすことになる」
そうなれば、その名声の大半をItaniumに賭けてきたIntelは打撃を受け、Hewlett-Packard(HP)やSGIといったパートナーとの関係にも影響が出るだろう。HPとSGIは、Itaniumを頼みに将来のサーバを設計している。
Intelの広報担当ビル・キルコス氏は、CTの名称やそのほかの計画についてコメントを避け、「顧客の要望があり、OS、ツール、ソフト、アプリケーションなどのインフラが利用できれば、プロセッサに拡張機能を搭載する」と述べるにとどめている。
キルコス氏はまた、Itaniumが「峠を越え」、ハイエンドサーバ市場で広く受け入れられつつあると主張。「Itaniumを購入する企業のCIO(情報統括責任者)は、パット・ブキャナン(超保守派の政治家)よりも保守的で、突然コンピューティングに劇的な変更を加えることに消極的だ。これ(移行)は短距離走ではなくマラソンなのだ」と同氏は語る。
CTという名称は、Intelがプロセッサに組み込む機能を命名する際のパターンに則っている。1つのプロセッサを2つのプロセッサのようにうごかすハイパースレッディングは「HT」、1つのプロセッサ上で複数のOSを走らせるVanderpoolは「VT」、セキュリティ技術LaGrandeは「LT」と命名されている。
一方、AMDの「Opteron」は勢力を拡大しつつある。IDCによると、2003年7〜9月(4月にデビューしたOpteronにとってまだ2度目の四半期)に販売された同プロセッサ搭載サーバは約1万746台、Itanium搭載システムの販売台数4957台の2倍以上だ。しかしOpteronもItaniumも、118万台というXeon、Pentium、Athlon搭載サーバの販売台数には遠く及ばない。
Opteronサーバの販売企業には、複数の中堅メーカーのほか、IBM、Sun Microsystemsなどの大手も加わっている。情報筋によると、HPも近くこれに加わるという(1月27日の記事参照)。
ItaniumはかつてPentium並に普及すると見込まれていたが、ここ近年は販売予測値が下降している。IDCは2000年、Itaniumサーバの売上高が2004年までに280億ドルに達すると予測していたが、2週間前にこの予測を「2007年までに87億ドル」に引き下げた(1月14日の記事1参照)。
Intelにとって(Itaniumは)大きな賭けであるが故に、同社幹部の発言にはかなりの注目が集まっている。2週間前、同社のサーバ部門責任者マイク・フィスター氏は、Itaniumの価格がXeonを「かすませる」ほどに低下する可能性があるとの予測を示した(1月14日の記事2参照)。しかし1月28日には同社COO(最高執行責任者)のポール・オッテリーニ氏が、Web放送されたSchwab Soundview Capital Marketsとの会談で、「アプリケーションとOSの対応が整えば、われわれが64ビットに到達することは確かだ」と語り、x86-64の方向性を支持した(1月29日の記事参照)。
Itaniumはx86ソフトを非常に低速でしか実行できなかったが、Intelは「IA-32 Execution Layer」というエミュレーション技術によって性能は改善されていると主張する。これに対してAMDのx86-64アプローチ(今は「AMD64」と呼ばれている)は、PentiumやXeon向けの多数の既存ソフトを走らせる。
しかし、IntelがCTのデモを行うからといって、同技術がメインストリームに採用される準備ができたというわけではない。
アナリストは、Intelはハイパースレッディング、Vanderpool、LaGrandeと同様に、CTをプロセッサに組み込むが、必要なソフトウェアサポートが揃うまでこの技術をオンにするのを待つだろうと考えている。Insight 64のアナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏とグラスコウスキ氏は、CTは2月2日にデビュー予定の次期版Pentium 4「Prescott」に組み込まれると考えている。
つまり、CTはPrescottのXeon版――デュアルプロセッサシステム向け「Nocona」と、4プロセッサ以上のシステム向けの「Potomac」――にも組み込まれることになる。
ただしブルックウッド氏は、IntelはPrescottの後継プロセッサで、2005年初頭にデビュー予定の「Tejas」が登場するまで(CTをオンにするのを)待つだろうと話している。同氏はその理由として、Prescottの設計は、IntelがAMDの手法を利用できるようになる前に完成したため、Prescott向けに調整されたソフトはTejasでは動かない(その逆も然り)という点を挙げている。
「同社は今、この互換性を必要としている。TejasはPrescottのすぐ後ろに迫っていると思う。Tejasには、Prescottとそのバリエーションにはない互換性がある(からだ)」(ブルックウッド氏)
例えばIBMは、x86に今後の可能性を見込んで、64プロセッササーバを計画している(1月15日の記事参照)。
IntelはItaniumに力を入れているため、今のところ、CTがXeonをどれだけ強化するかを語るのには消極的だとグラスコウスキ氏は指摘する。「同社にはそれが言えないのだ。まだ自分たちがこれ(64ビット対応)を望んでいるという確信もないのだから」
原文へのリンクhttp://zdnet.com.com/2100-1103_2-5150336.html
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[Stephen Shankland,ZDNet/USA]
この記事は、ZDNet米国版掲載記事を翻訳したものであり、CNET Networks,Incもしくはその供給元にその著作権が帰属します。Copyright(C) 2004 CNET Networks, Inc. All Rights Reserved.“ZDNet”はCNET Networks, Inc.のトレードマークです。