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http://www.itmedia.co.jp/enterprise/0401/15/epi01.html
2004/01/15 16:49:00 更新
SCOの「Linux税」が、米国の大企業だけではなく、中小企業、米国以外の企業にも適用範囲を広げる。今月中に日本企業も対象になる予定だ。
The SCO Group1月14日、はLinuxに関する知的財産権のライセンス(Intellectual Property License for Linux)の適用範囲を中小企業にまで広げることを明らかにした。
SCOの主張によれば、Linuxオペレーティングシステムは同社の知的財産権に抵触するという。同社からライセンスを購入していないLinuxユーザーはSCOの著作権を侵害していることになり、訴訟の対象となりうる、と同社は主張している。
SCOはまず、昨年8月に、ライセンスを米国の大手企業に提供し始めた。SCO広報によれば、1月14日以降、このライセンスは米国以外の、英国、イタリア、フランスなどにも適用されるという。
「本日、われわれは中小企業、Fortune 1000に入っていない企業にもライセンスを提供することを初めて明らかにする。また、当社は米国以外へのライセンス供与も開始する」と14日、同社広報は語った。
SCOは2月1日までに、ライセンスを日本、韓国、台湾、中国などで提供する予定だが、どの国が追加されるかについては、未定であるという。「このライセンスを他の国々で提供できるかどうか、法務面を確認する必要がある」と広報は述べている。
しかし、ドイツは対象国となっていない。裁判所命令により、SCOは「ライセンスについて話すことすら」できなくなっているからだ、と同社広報。
SCOとIBM、Red Hatとの裁判が解決するまではライセンス購入をしないよう、企業に助言している業界アナリストがいる。「裁判所で著作権審判についての実際の判断が行われるまでは、企業はライセンス料金を支払わないほうがいいと考える」とGartnerのサーバグループ担当副社長兼調査ディレクターであるジョージ・ウェイス氏は述べている。
IntelやIBMが、SCOから提訴される可能性のあるLinuxユーザーを法的に支援するための基金を援助しており、LinuxベンダーのNovell、Hewlett-Packardが自社のLinux顧客に対し、免責を表明していることから、ユーザーは他の方法も含め、SCOの攻撃をうまく回避する体制ができていると、ウェイス氏。
Carr & Ferrellの知的財産権部門を率いるジョン・フェレル氏も、この意見に同意する。「これは、たいへんな金額であり、ライセンスを購入するべき時期は、まだ到来していない」と同氏。「われわれの中小企業の顧客には、いまはじっと動かないのが得策だとアドバイスしている」とフェレル氏は語った。
IP License for Linuxは1サーバ当たり699ドル、または1デスクトップユーザー当たり199ドルの「初期特別価格」だとSCOは説明している。SCOはこの価格の適用時期がいつまで続くかについて明らかにしていないが、広報によれば、期間終了後には価格が2倍になるという。
仮にSCOの主張が正当なものであったとしても、このようなライセンスの業界標準価格は1プロセッサ当たり3ドルが適当だろうとフェレル氏は考える。「侵害されたとされるコードの価値は低いので、損害金額はそこまで大きくはないだろう」と同氏。
NovellもUNIX System Vのソースコードに関する著作権を主張しているため、SCOがUNIXの著作権を所有しているかどうかも明確ではない、とフェレル氏。
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