現在地 HOME > 掲示板 > IT4 > 681.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.mainichi.co.jp/digital/coverstory/today/index.html
新年が明けたばかりというのに、パソコンメーカー各社からは、早くも春モデルの発表が相次いでいる。テレビとの連携などAV機能の強化が一つのキーワードだ。パソコンを取り巻く環境の中でも、今年は、技術革新・特にCPUやアーキテクチャーの変更による高性能化が進みそうだ。04年後半にも新技術が反映されたパソコンが市販される見込みだ。(田上 昇)
■■デスクトップPC向けのCPUは次世代へ
半導体メーカー「インテル」の04年の戦略によると、今年はCPUが次世代へと移行する。
デスクトップPCでは、現行のPentium4の後継となるプロセッサー「プレスコット Prescott」(開発コード名)が登場する。また下位CPUであるセレロンCerelonもプレスコット・コアに移行する。
プレスコットは90ナノメートルプロセス技術で作られ、「量産できる90ナノメートル技術の最初のプロセッサー」(インテル社)という。性能面では、(1)1次キャッシュメモリーがPen4の8KBから16KBへ、2次キャッシュメモリーがPen4の512KBから1MBへそれぞれ強化される(2)13種類の新命令セットPNIを追加し、映像・音声などマルチメディアや科学技術計算など高度な処理が可能(3)ハイパースレッティングの技術的改良を加えて効率化・高性能化を図る−−などが主な特徴だ。
インテルでは「3月までに出荷を始めたい」としており、早ければ今年5〜6月ごろに発表されるパソコン夏モデルには、新CPUを搭載したモデルが登場しそうだ。インテル社では「PCとデジタル家電、ブロードバンドが家庭内で融合した家庭内デジタル・ワールドの時代を見据えた」製品と説明している。プレスコットは「第1世代はPen4と同じソケット形状」として、Pen4のマザーボードとの互換性を確保している。「しかし第2世代以降は、ソケット形状が変更となる可能性もある」としている。
04年6月までには普及価格帯のペンティアムや、プレスコット・コアのセレロンも投入し、「ペンティアム・ブランドの60%をプレスコット・コアに変えたい」と話している。
■■チップセットも大きな技術革新
現行の875/865チップセット・ファミリーも、次世代チップセットに大きく変わる。今年6月までに、「グランデール Grands Dale」(開発コード名)が登場する。新しいプラットフォームに対応する。
特徴は、(1)グラフィックバスが現行のAGPからPCI Expressに変更。帯域が広く、「グラフィックボードとして使う場合、AGPの2倍以上の転送速度になる」という。グラフィックボード以外では、「ギガビットイーサネットや外付けHDDにも利用が考えられる」(インテル)という。(2)DRAMのインターフェースの規格であるDDRがDDR2へ移行。データーアクセスのスピードがアップし、「単純計算しても現行のDDR400に比べ約1.5倍の速さになる」という。(3)オーディオ機能を拡張する新しい規格「アゼリア」(開発コード名)を備える。ドルビー5.1chより優れた音質を実現する技術だ。
■■ノートPC向けのCPUも大きな変革
ノートPCはモバイル用途向けと、デスクトップPC代替機の二極分化が進みつつある。デスクトップPC代替機となるノートPC向けにはプレスコットが登場。モバイル向けとしては、セントリーノ技術で作られたペンティアムMの次世代CPUとして「ドサン Dothan」を今年3月までに投入する。
ドサンも90ナノメートルプロセス技術で作られたプロセッサーで、2次キャッシュを現行1MBから2MBに強化。また、マイクロアーキテクチャーの改良も行い、性能の向上を図っている。
今年12月までには、新しいチップセット「アルビソ Alviso」(開発コード名)が登場する。グランデールと同じく、PCI Express、DDR2、アゼリアといった新技術に対応するほか、シリアルATAに初めて対応。さらに、PCカードの次世代規格Expressカードも搭載する。インテル社では、ドサン、アルビソ、無線LAN(IEEE802.11a/b/g)の3つの要素をそろえて「セントリーノ」ブランドを引き続き維持していくとしている。
■■周辺機器登場まではまだ時間
今年後半に発売されるパソコンには、PCI Expressなどの新技術が盛り込まれたモデルが登場してくる。しかし、新技術といっても、それを生かす周辺機器がそろうまでには時間がかかる。メーカーもユーザーのニーズなどを見据えながら、新しい商品を提供してくるはずだ。となると、一般ユーザーが新技術の恩恵を受けられるのは、05年以降と考えてもいい。今年5〜6月ごろに発表される夏モデルが、現行技術を使った完成形といえなくもない。パソコンの購入・買い替えを検討しているユーザーにとっては、今年夏モデルが一つの踏ん切りどきかもしれない。
[インテル]
http://www.intel.co.jp/