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以下、【がんばれ!!ゲイツ君】サイトより。
http://www.asahi-net.or.jp/~FV6N-TNSK/gates/index.html
No204教えること〜オープンソースの力【がんばれ!!ゲイツ君】
http://www.asahi-net.or.jp/~FV6N-TNSK/gates/column204.html
先週、百五銀行でWindowsを使った基幹システム構築という話題をさせていただきましたが、三重県の方ではメインバンクにされている方も多いようで結構メールを頂きました。(銀行の乗り換えをした方が良いか、と聞かれた方もいらっしゃいましたが(^^;)
預金をしているだけでしたらペイオフに引っかからない金額でしたら特に気にされる必要は無いかと思いますが、ただ、この手の心配は他の銀行でも言えることではあるのですよね。別にWindowを使っていなかったとしても潰れる時は潰れますし。
足利銀行のようにいきなり金融庁の査定基準が変更され資産額が見かけ上突然大幅に減少し、結果的に危ないと認定されて潰されるという例もありますしね。国の気まぐれで資産が紙くずにならないようにと言う意味ではいずれにせよ資産の分散かなどの予防策は必要でしょう。
しかし、汎用機で導入されている勘定系システムをLinuxにリプレースするといった種のことにはかなり慎重であるはずの銀行業界の中に、実績も何もかも省みずにWindowsで構築する所が現れるというのにはかなり驚きです。まるで電車に乗るためにホームの階段を10段くらい一気に飛び下りるようなもので、注目は浴びるかもしれませんが転んで大けがする方が確率は高いでしょう。
多分MSとユニシスから、第一号ユーザとしてかなり格安でシステムの構築を請け負うこと、かつトラブルなどの対策などについてもかなりな保証を受けたのではと想像するのですが、トラブルが起きて取り付け騒ぎが起きたりしたとしても、別にMSがその分を補填するわけではありませんからね。メールをいただいた方からもご意見がありましたが、まずはゲイツ君が自分の資産の1%でも百五銀行に預金をして範を見せるなどしないととても預金者としては不安でしょうがないと思います。とりあえず悪の帝国からの脱却をめざしてゲイツ君が預金をしてみるというのはどうですかね。あ、古川氏でもいいですが(^^;。
さて、また一週間のご無沙汰でしたが皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。日本は何か急に寒くなってしまいましたけれども、風邪など引かれないようにお気を付けになっていただければと思います。
それにしても最近はまたどうもおかしなことが起きているようで。どこかの党首さんが突然にイラクへ行って、現地にたった三時間半滞在しただけで「意外と安全でした」とか言い出す始末で、それを受けてまるで計ったように自衛隊のイラクへの派遣が決まってしまったようですし。
実際にあのカンザキ君は、防弾チョッキはなど不要でしたなんて言っておきながらテレビの映像ではちゃっかり防弾チョッキを着ていたんですけれどね。ひょっとして実際に銃撃を受けなかったから「不要でした」なんて言っているのですかね。
それにしてもあんな所まで行って大阪まで新幹線で行くような時間しか滞在しないというのも凄いですが(よほど怖かったのですかね)、そんな根拠だけでハイ安全ですねと言って自衛隊を出すことを決めてしまうコイズミ君も相当なものです。安全なら日本人が銃撃受けて殺されたりしないでしょうに。そんなの別に視察しなくてもちょっと考えればがあれば解る事だと思うのですけれどね。
というわけで、今日はこうした力を養うべき教育ということについてお伝えしたく思います。
一年ほど前に、MSが学生を対象にして「OFFICEコンテスト」というものを開催していたという話題をさせていただいたことがあります。内容としてはワードやエクセルの技術を競うものだったようで。
また、最近ではMSは「The Imaging CUP」というコンテストを主催しているようです。これは.NET frameworkを用いたWebサービスのアプリケーションのコンテストですが、Javaに比べてもさほど普及もしていない.NETで開発をしばるあたりがMSらしいと言えばらしいですね。ま、MSが主催する以上は自社製品の普及を狙うということが第一義にあるでしょうから、Javaではなく.NETのしばりをかけるのもわからなくは無いですが、あれだけの利益の出している会社なら、うるさいことを言わないでもっと一般的なコンテストにする方が、世間のためにもなるし悪の帝国のイメージも払拭できるのではと思うのですけれどね。まだそこまでなかなか頭が回らない会社なのかもしれませんが、ゲイツ君もこのコラムを見て頂けているようでしたらご参考にしていただければと思います(^^;。
しかし、最近ではPCが教育の現場でもかなり一般的になったこともあり、こんなコンテストなんてものを別にしても小中学校や公立高校などでもPCを用いた授業を行う機会が増えているようです。
実は最近学校関係者の方からメールを頂くことが多いのですが、ある方などは社会科の先生であるにも関わらずjavaやCGなどを教えているとのことです(むしろ数学などよりも教材を教える関係上授業にPCを使う機会が多いのだそうで)。
しかし、どうもその「情報教育」とやらが、かなりうさんくさいものになっている実態があるようです。
そもそも、 義務教育の内容は、例えばいわゆる「教養」としての知識でしか過ぎないものも多いですが、それは決して無駄ではありません。学校教育とは知識だけではなく、その得た知識を通じて物事を論理的に考えることができるようにすることを教える場でもあるのですから。三平方の定理や因数分解などは、直接的に生活上何かに役に立つことはまれであるかと思いますが、何かの問題に当たったとき、自分の知っている知識を応用し論理的に解決を導き出すこと、そういった考え方を教えると言う意味では、数学や理科の公式だって全く無駄なことはありません。
例えば、「地球の赤道上に一本のロープを地上の上に隙間無くぐるっと回して通して結んだとした時、ロープの長さを1m長くして地上からまんべんなく持ち上げたとしたら、地面とロープとの間にはどのくらい隙間が生じるか?」というかなり有名な問題があります。
これ、かなりひっかかりやすい問題なのですが、正解は人間がくぐれるには十分の隙間ができるのですね。ただ漠然としか問題を捕らえることができなければ、地球の大きさはとてつもなく大きいから、ロープをたがが1mのばした所で隙間なんてほとんどできないだろう、などと考えてしまうと思うのですが、直径と円周が円周率を介在して比例するものだということがわかれば、かなりの隙間ができることは容易にわかるのです。
こうした思考力などを教育するのが義務教育過程であり、公立学校の果たす役割のはずで、またその時期にしかできないものです。間違っても就職の時に有利だからと言って小中学生の時からワープロ検定の特訓をするなんてことはすべきではないはずですね。
12/24補足:上記の隙間ですが、自明ですが1/2πで約16cmです(連立方程式を解く)。で、この記事を書いた時に、16cmか、これは人がくぐれる!と思って上記のように書いてしまったのですが、定規を見たらこれは無理だとわかりました(^^; 。大変失礼しました。
しかし、PCが普及したからそれを授業に取り入れるという所までは別に間違ってはいないのですが、どこでどう間違えたのかワードやエクセルの使い方まで公立学校の授業で教えているとあっては、それには明らかに疑問符を打たなければなりません。ゆとり教育などでただでさえ時間が無い、また様々な知識を容易に吸収できる貴重な時期に、そんな完全に無駄なことを教えるなど言語道断と言って良いでしょう。
ワードやエクセルなんてただの一企業が開発したアプリケーションですし、こんなものを覚えた所でMSがバージョンアップで操作性を変えてしまえば覚えたことなど一巻の終わりで何も役に立つことなどありません。MSとしてもワードやエクセルではなく、.NETを使ったインターネット経由でのアプリケーションに移行する、なんてこともゲイツ君の考え次第でできるわけで、それは国家が止めるなんてこともできませんからね。
基礎学力や表現力、思考力を学ぶべき時期に、一企業の製品の使い方を国の税金で行うなどということが、どれほど愚かなことかは疑問の挟む余地は無いでしょう。しかもこれでは国を挙げてマイクロソフトの宣伝をしているようなものですから。
これも情報を頂いたのですが、ある地方で学校の教育用にMacを導入しようとした所、あらゆる方面から圧力がかけられ、結果として現在その県ではWindowsマシン以外は導入禁止となったそうです。当局が言うには「Windowsの製品は信頼性が高いから」という理由なのだそうですが、この事から見てもどれだけ無知な人間が教育の現場のトップにはびこっているかがお分かりかと思います。
こちらは米国の話ですが、中学校でフリーソフトを学校の授業で導入しようとしたが当局の反対にあってでできなかったいう話題が掲載されています。この理由は「フリーソフトはライセンスが無いからだ」とのことなのですが、そもそもフリーソフトのライセンス形態に全く理解が無いまま教育がされている現状があるわけですね。
前回や前々回でもお話したように、PCを購入するとレアなケースをのぞけばWindowsのライセンスを払わなければなならないような状況では、その上にわざわざLinuxを入れる手間を考えると、授業でそのままWindows を使うという選択もやむを得ない場合もあるかもしれません。
しかし、いずれにせよそのPCは、つい先日Windows98のサポート中止が発表となり、もはやこれ以上セキュリティパッチも出ない状態となったように、MSの都合でサポートが中止され、再度新規のライセンスを購入して泣く泣くアップグレードをせざるを得なくなるわけです。少し前だとそれでも我慢をして使うと言う選択肢もあったでしょうが、致命的なセキュリティホールでネットに繋げなくなるといった不具合が連発するような昨今の状況では、とてもそれでは対応はできません。
何かに取り憑かれたようにパッチを当て、意味のない、企業が自分の自己満足のために作ったとしか思えないようなソフトにバージョンアップをしなければならず、そのため折角覚えた知識も無駄となってしまうようなソフトを、税金で持って小 中学生に教えるなど、あまりにも馬鹿げたことと言わざるを得ません。
教育には、オープンソースを使うべきなのです。
企業と違って、別にMSを使わざるを得ないような理由もほとんどありませんし、ライセンスも不要、やろうと思えば自由に改変も可能であるソフトは。教育の場にはうってつけであると言えましょう。現在IBMをはじめとして企業の間でもたいへんな脚光を浴びているのは、それ相応の理由があるのですから。また、どう見ても不具合であるはずなのに「仕様」であるなどという理不尽さに子供らを直面させる必要もありません。
また、教育の現場の上ではオープンソースが最適である理由は、これだけではありません。
全世界のボランティアがインターネットを通じて組織的に開発を行い、定期的にリリースを実施され、それがきわめて高品質でしかもほとんどの人がボランティアで働いていること。それが当たり前のように行われている世界、それがオープンソースの世界なのですから。
何かがあっても、だれかが助けてれる。
また、自らもだれかを助けることができる。
それを、誰にも強制されることもなく行える。それが当然の世界。
何かがあったら金で解決をするというのも一つの解決手段ではありますが、少なくとも小学生に教育すべきこととではありませんし、決して褒められた解決策でもありません。
無論、オープンソースモデルが現在見事に機能している理由は相互扶助精神だけではありません。しかし、金などの対価では決して得られないものを、開発者をはじめとしたボランティアの方々は得ているからこそ、今のオープンソースの隆盛があることもまた事実です。
私は、子供達がオープンソースの精神を学ぶことにより、創造性豊かな、思いやりのある大人になってくれるのでは、と思うのです。ワードやエクセルや、ましてやテレビゲームのシューティングゲームなどでは決して得られないことを、教育の場ではいくらでも教えることができるはずなのですから。
そうなると、このしがない国も、また世界も、いくらかは希望が持てるようになると思うのです。
私たちのパソコンには、そんな力があるはずなのですから。
さて、本年の更新はこれで終わりです。今年もいろんなことがありましたが、とうとう本格的な国家間での戦争まで起きてしまいました。終結したと言われている現在ですら、自爆テロや軍の誤射などにより、一般市民の犠牲者は増え続けています。
自分たちや、自分たちの身近な人が遭ったら困るようなことは、イラクの人たちだってやはり困るのだと言うこと、その程度のことがわかる想像力が無いような世界ではない、来年こそは全ての人たちが平和で住みやすい世界になれることを願って、今年の更新を締めくくりたいと思います。来年は1/11からの更新の予定です。
Merry Christmas. 皆様や世界にとって、来年は素晴らしい年でありますように。