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ついこの間、長野の善光寺に行きました。本殿に大きな垂れ幕があって、
いわゆるマンジの「卍」があった。これは右回りである。仏教では吉祥の
しるしらしい。それに対して、いわゆるナチスのハーケンクロイツは回り
方が逆で左回りである。
最近、MSはカギ十字関連と言うことで、このマンジもフォントから削
除したらしい。事なかれ主義と言うか、馬鹿としか言いようがない。
以下、セキュリティホールmemoより。
>http://www.st.ryukoku.ac.jp/~kjm/security/memo/#20031215
>》 マイクロソフトがフォントからカギ十字を削除 (slashdot.jp)。触らぬユダヤに祟りなしネタなんですかねえ。 だめすぎって感じがするんですが。
>833404 - [OFF2003] Bookshelf Symbol 7 Font Removal Tool (KB833404) について
>833591 - Bookshelf Symbol 7 フォント削除ツールの詳細および注意事項
>
>現状では、フォントそれ自体をまるごと削除しちゃうようですね。
見つけた、関連サイト。
歴史読本ワールド「ヒトラーの時代」から
http://www.mirai.ne.jp/~ittaka/yappari.html
ヒトラーは、国旗のデザインから、マークやシンボル、制服、ポスター、建築物など、ありとあらゆるデザインに目を通し、口を出した。ヒトラーのビジュアル感覚は抜群だった。
特に優れていると思われる例は、ナチスのシンボルになったハーケンクロイツの旗である。編集長とか、リーダーがよくやる手だが、ヒトラーは自分の手の内にいい案を持ちながら、まわりに案を提出させている。他の人にもいい案があるかもしれないと公表しないでいたら、ある歯科医の党員がハーケンクロイツの案を持ってきた。それは白地の円の中にハーケンクロイツを置いたものだが、肝心のハーケンクロイツが内側に曲がっていたためヒトラーの気に入らず、それを作り替えている。真っ赤な地肌に白い大きな円、その中に黒々と描かれたハーケンクロイツの旗をナチスのシンボルにしたが、黒、白、赤の旗は旧ドイツ帝国の国旗の色でもある。この三色についてヒトラーは「この色の組み合わせは、他のすべてのものを越えて高くそびえている。それは現存するものの中で最も輝かしい調和である」と言っている。しかも白の円の大きさと、鉤十字の形と大きさの間にも一定の関係を見いだしたヒトラーのデザイン感覚こそ、後々までナチスの威力を発揮する魔力を持つことになる。
旗だけではない。ポスターなどナチスの宣伝物にはしばしば赤が使用されているが、ヒトラーは「赤は最も刺激的な色であって、我々の敵をもっとも烈しく憤慨させ、挑発し、そのことにより我々を彼らに知らせ、記憶させるに違いなかった」という。
ちくま新書「世俗宗教としてのナチズム」から
ヒトラーが党内で自他ともに認める実力者になっていった1920年夏、彼の提案で党名が「国民社会主義ドイツ労働者党(NSDAP)」に改められた。その際、この来新しい党「ナチズム」が国民社会主義者ばかりでなく、広くプロレタリアートをも引きつける世俗宗教として成立するためには、何よりも強烈なシンボルが必要だった。その必要性を最も強く感じていたヒトラーが多くの図案のなかから選んだのは、シュタルンベルク出身の歯科医で「トゥーレ協会」会員のフリッツ・クローンが持ってきた図案だった。それは、社会主義を象徴する赤地の真ん中に国民主義の白い円盤を配し、そのなかに鉤十字=swastika をもってくるというものだった。このシンボルには、スワスティカをアーリア=ゲルマン人種の聖なる「原象徴」として重視した民族主義的なオカルティズムの先駆者グイード・フォン・リストと、金髪碧眼の「高等人種」育成を目的とした結社「新聖堂騎士団」を設立し、アーリア人種の象徴としてスワスティカを重んじていた民族主義的オカルティスト、アドルフ・ランツの影響が認められる。「ドイツの民族性への信仰告白」を示すこのシンボルは、19世紀末以来、民族主義的なグループの旗印や鉄兜の記章にされ、民族主義的・反ユダヤ主義的性格を持つようになっていた。ところでこの鉤十字は、一説によれば、チベットがドイツに向けて少人数の義勇軍を派遣して以来、チベット仏教の神秘的な流入とともにドイツでも知られるようになったという。そして今や、仏教徒に「幸福の護符」として神聖視されていたこの鉤十字は、ナチ・イデオロギーに吸収され、太陽崇拝とも結びついた「アーリア人種の勝利のための闘争」という新たな象徴性を付与されるに至った。そればかりではない。ヒトラーは、左回りに回転することが幸福のエネルギーになると考えられていた仏教徒のシンボリズムとは逆に、鉤十字の回転方向を右回りにさせ、闇と黒魔術と破壊を呼び起こすシンボルに変えてしまったのである。
歴史読本臨時増刊「超人ヒトラーとナチスの謎」から
ゲルマン神の影・ナチス
空にひるがえるあの魔術的な旗、例の鉤十字のハーケン・クロイツを見て、スイスの心理学者のC・G・ユングは「あれはブラック・マジックだ!」と叫んだといわれている。まわりかかった左旋のまんじのあの旗は、当時の人々を奇妙に引きつける不思議な力を持っていた。すでにその時に人々は、もっとナチズムの持つ呪術性に気付いてもよかったのだが、どういうわけか、ほとんど全ドイツ人がその呪術のとりこになってしまった。
まんじはおそらく象徴として、最も古いものの一つであり、それ自体で強い呪力を持っている。右旋のまんじが地図などで寺院の印に使われていることは、誰もが知っていることであろう。一般に右旋のまんじが吉祥、またはホワイト・マジック、左旋が降魔、またはブラック・マジックの象徴とされている。かならずしも左旋だからいつも不吉なものとは限らないが、あれを眺めているうちに、誰もがどこか陶酔的な気分になることは確かだ。