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(回答先: Re: これを原子力勘ピュータといいます。 投稿者 悪僧@M 日時 2003 年 12 月 19 日 13:14:20)
Mさん、こんにちは。
MさんのおっしゃっているIBMでの生産うんぬんというのは量子コンピュータとは別のもので、今の電子計算機に使われている古典計算アルゴリズムのための素子です。コンピュータは電流(電荷)の制御で計算をしているのですが、それとは別に電子にはスピン(電子の自転の向きみたいなものと思ってください)という自由度があって、それを利用できれば大容量メモリ、高速計算が可能になります。こうしたスピンをエレクトロニクスに応用する技術をスピントロニクスと呼んでいて、物質開発や素子開発が盛んに進められています。IBMなどから出ているのは、磁気抵抗と呼ばれる電子スピンの向きによって抵抗が大きく異なるという性質を利用したトンネル磁気抵抗TMR素子です。これらの性質は何故生まれるのかについては未だはっきりしていないのですが、動作だけは確認されて製品になっています。詳しいことは「TMR」「トンネル磁気抵抗」「巨大磁気抵抗」でググッて下さい。
これらのスピンを量子ビットに使おうと言う試みはなされていますが、スピントロニクスとはとりあえず別物です。量子コンピュータはものになるのかいな、と思ってましたが技術の進歩から予想外に早くできるかも知れませんね。私は電子のスピンコントロールも勿論興味ありますが、皆さん同様権力のスピンコントロールにも注意を払っています。