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2003/12/09 23:59:00 更新
あなたは“NTT解約”に踏み切れるか【ZD_Net記事】
http://www.zdnet.co.jp/broadband/0312/09/lp18.html
ブロードバンド環境が整ったいま、IP電話を活用するのは当たり前。さらに一歩進んで、NTT回線の利用休止に踏み切ってはどうか? こんな“選択肢”をユーザーに提示する事業者も、複数出てきたが……
ブロードバンド環境が整ったいま、IP電話を活用するのは当たり前。しかし、さらに一歩進んで、NTT回線の利用休止に踏み切ることを検討するユーザーは、どれほどいるだろうか?
NTT加入を休止しても、従来どおりの電話番号で通話が可能。110番発信なども、問題なく行える。それでいて、料金はNTTよりも割安――。そんなサービスを、複数の事業者が提案し始めている。
固定→携帯が10円/1分の「平成電話」
まず注目したいのは、平成電電が4月に発表した「平成電話」。これは、ユーザー家庭まで届いている電話線を、NTT局舎から同社の光ファイバーベースのインフラに直収するサービスだ(詳細は、4月2日の記事参照)。NTTに既に加入しているユーザーは、局舎で回線を挿し変えて、契約を平成電電に移行するかたちとなる。
平成電電に基本料金1800円を払う必要があるが、通話料が全国一律6.8円/3分と割安な点が魅力。月額300円で、会員同士ならかけ放題になるオプションプランも用意している。
12月10日からは、新たに固定〜携帯間の通話料が「10円/1分」となる新サービスも開始される。固定電話発信、携帯電話着信のサービスは、昼間の場合これまで80円/3分程度だったから、まさに破格のサービス。30の都道府県で提供される予定だ。
「これまで、あまり表だって宣伝してこなかったが、年内には45都道府県、1414局が開局する予定。人口カバー率も、70〜80%に達する見込み。今後は固定〜携帯サービスを“目玉”として、普及させていきたい」(平成電電)。
なお、断っておくと平成電話はIP電話サービスではない。「平成電電のFTTHバックボーンに回線を直収する」以外は通常の電話であるため、当然ながら110番通話なども行える。ナンバーポータビリティにより、従来と同様の番号も利用可能だ。
加入者同士無料の「光プラス電話」
次に、KDDIが10月から提供開始したFTTHサービス「KDDI光プラス」を見てみよう。ユーザー宅内にSTBを設置して、同社のFTTH網と接続するサービスだが、この中で「光プラス電話」というメニューが提供されている。
平成電話と異なり、こちらはれっきとしたIP電話サービス。しかし「IP電話で110番できない」という常識をうちやぶり、110番通話を実現している点が新しい(詳細は10月8日の記事参照)。
やはりナンバーポータビリティにより、従来の番号で着信することが可能。オプションで“キャッチホン”や“ナンバーディスプレイ”に相当する機能も備えており、「NTTの電話契約を解除しても問題ない」(KDDI)とうたうサービスに仕上がっている。
月額料金は1980円。通話料は、対一般加入電話が距離に関わらず8円/3分で、対携帯電話が10円/23秒などとなっている。もちろん、加入者同士は無料だ。
当初は、全国主要都市の大型マンション向けに事業展開され、順次提供対象を拡大する予定。ちなみに、個人で申し込むこともできるが、その場合は料金面で割高となる。
ナンバーポータビリティには要注意
ここでひとつ、補足しておきたい。上記のサービスでは、いずれも“ナンバーポータビリティにより”従来の電話番号を利用可能としている。しかし、この制度ではNTT加入権を他人に譲渡した場合、異なるキャリアへの同番移行は不可能となってしまう。
実は、ナンバーポータビリティを実現するには、NTTの加入権を保持し続け、「利用休止扱い」としての処理を行う必要がある。この際、ユーザーはNTT東西地域会社に対し、休止手数料として2000円(基本工事費1000円、交換機等工事費1000円)を支払う。
こうしてNTTの請求を止めた状態で、ユーザーは新たな事業者と契約を結び、手持ちの番号を再利用するかたち。NTTの利用休止期間は5年となっており、随時更新する必要がある。仮に更新を行わないでいると、電話番号の契約が解除されてしまうので、注意が必要だ。
「最初の第一歩」には勇気がいるか?
平成電電や、KDDIが提供するサービスは、ユーザーにとって十分魅力的なサービスだ。従来、NTTが提供してきた加入者電話サービスに比べ、電話番号が変わらないほか、110番などの緊急通報も可能。通話料が割安になるのはもちろん、ADSLやFTTHといったブロードバンドサービスとセットにすることで、さらにトータルのコストメリットが得られる仕組みになっている。
こう聞くと、むしろNTTを利用休止にしない方がおかしいようにも聞こえる。しかし、やはりNTTの利用休止手続きをとるユーザーは、そう多くないだろう。理由として、変更手続きが煩わしいということもあるだろうし、「電話というライフラインを、NTT以外の事業者に任せてしまって大丈夫か」という心配もあるだろう。
とはいえ、今後はITリテラシーの高いアーリーアダプタが、NTT以外の事業者に電話回線を任せるケースも徐々に出てくるのではないか。局舎――ユーザー宅間のラストワンマイルとしての電話回線を、NTTが独占する時代は終わりを告げつつあるのかもしれない。
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平成電話
光プラス電話
[杉浦正武,ZDNet/JAPAN]