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初の世界情報社会サミット、焦点はインターネット管理権限)【ZD_Net記事】
http://www.zdnet.co.jp/news/0312/08/xert_wsis.html
間もなく始まる世界情報社会サミットに向けて、途上国から、インターネット管理権限をICANNからITUのような国際機関へ移管するよう求める提案が出されている。(ロイター)
今週開かれるITをテーマにする国連サミットに関して、各国政府にインターネットを管理する広範な権限を与えるという物議を醸す計画が注目を集めている。中国やキューバがこの計画を熱心に支持するだろう。
200カ国近くの首脳が集まる世界情報社会サミット(WSIS)は、12月10日から12日までジュネーブで開かれる。デジタルデバイドを埋め、報道の自由を保護するという高尚な目標を掲げたWSISの初の開催となる。
しかし、Webサイトドメインの割り当てからスパム取り締まりに至るインターネット管理問題をめぐる権限を、国連の国際電気通信連合(ITU)などの国際管理団体に与えようとする政治的な動きに異論が集まっている。WSISには高尚な面の方が多いのだが、これによってほとんどかすんでしまった格好だ。
数十年前、米国防総省のマニア的な部門から誕生したインターネットは、1990年代初めに民間向けのものへと完全に変ぼうを遂げて以来、世界的な市場として栄えるようになった。
しかし、インターネットが登場から十数年目を迎える折、貧しい国々が新技術を活かして競争力を改善できるような新しいアプローチが必要だとの考えが途上国には多い。
ICANNへの批判
最も著名なインターネット管理団体と言えば、カリフォルニアに本拠を置く非営利団体International Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)だが、新しい計画では、ICANNが最も多くを失うことになる。
1998年に組織化されたICANNは、数字によるアドレスをお馴染みの「www.google.com」のようなWebサイトアドレスに対応させる、インターネットの重要なアドレスシステムの監督に当たっている。
ICANNの監督業務は、ドメイン名の割り当て、ドメイン名紛争を解決するシステムの確立などのための技術的な業務に明確に限られてきた。しかし周囲からは途上国を無視した企業寄りの手法を採ってきたと批判されている。
138年前に設立され、国際電話の国番号の規則確立などに携わってきたITUは、途上国から自分たちの要望に最善の対応をする管理団体として候補に挙げられている。
WSIS関係者は「われわれはインターネット管理の今後について検討する。誰が保有するとか、誰が法規を定めるかといった点についてではなく、全人類にとっての資源となったインターネットを管理する最善策について話し合う」と説明している。
しかし国連職員は、世界規模でコンテンツや税を管理しようという加盟国の過激な提案の一部からは、距離を置いてきた。
現状を支持する側は、インターネットに手を加えれば、インターネットの商業的な可能性を押さえつける可能性があるとの懸念を示している。
ICANNの国際法務担当顧問テレサ・スウィンハート(Theresa Swinehart)氏はReutersの取材に対し、「われわれはICANNの仕組みで認められているように、政府にも役割があると考えている。しかし、民間の主体性を制限して政府の関与を増やそうとする取り組みに懸念を抱いている」と語った。
これまでのところ、激しい議論によって主導権をめぐる動きは行き詰まっており、チュニジアで第2回目のWSISが開かれる2005年まで最終的な結論は見込めない。
しかし、新しい規制が既に現れていると見る向きも多い。
インターネット管理問題を専門とするオタワ大学のマイケル・ガイスト法学教授は、「政府が距離を置くよう言われていた1990年代半ばから、明らかに変化しているのが見て取れる」と指摘する。
「各国政府は国内レベルで関与することに非常に高い関心を示しており、今では国際的なレベルでの関与を検討している」と同氏。
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[ロンドン 5日 ロイター