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(回答先: 京都府警、ファイル交換ソフト「Winny」ユーザー2名を逮捕(Internet Watch) 投稿者 nu 日時 2003 年 11 月 27 日 22:06:10)
ファイル交換ソフト「Winny」を使った公衆送信権侵害を刑事摘発
平成15年11月27日
http://www.accsjp.or.jp/news/031127.html
社団法人 コンピュータソフトウェア著作権協会
インターネットに接続したユーザー同士のコンピュータ間で直接データを送受信することを可能にする「ファイル交換ソフト」のうち、著作物データ(ファイル)の入手が特に容易であるとして利用者の急増が懸念されている「Winny」を使って、著作権者に無断でゲームソフトなどを不特定のインターネットユーザーに送信し得る状態に置いたとして、京都府警察本部ハイテク犯罪対策室、五条警察署は平成15年11月27日、愛媛県松山市の無職男性A(19歳)と、群馬県高崎市の自営業男性B(41歳)の自宅をそれぞれ著作権侵害(公衆送信権の侵害)の疑いで家宅捜索し、同日この男性らを逮捕しました。
ユーザー同士のコンピュータ間で直接データを送受信するしくみ(ピア・ツー・ピア、Peer To Peer)を実現する「WinMx」、「Winny」等のファイル交換ソフトは、数年前から世界規模で爆発的に普及しており、ブロードバンド化に伴って、音楽ファイルだけでなくソフトウェアや映像ソフト、写真集など多様な著作物が権利者に無断で送受信されています。
ACCSが今年1月時点で実施したユーザー調査では、ファイル交換ソフトを「現在利用」していた人は、国内のインターネットユーザーの3.4%に当たる約98万6,000人、「過去に利用」の経験がある人は3.0%・約87万人となり、合計約185万6,000人がファイル交換ソフトの利用経験を持っていたと推計されます。昨年(平成14年)1月に実施した同様の調査では、ファイル交換ソフトの利用経験を持っていたと推計されるのは約145万人であり、 1年間で、新たに約40万人以上のファイル交換ソフトユーザーが増加したと見られています。
Aは、自宅のパソコンにインストールしたファイル交換ソフト「Winny」を利用して、インターネットに接続した上で、任天堂株式会社の「スーパーマリオアドバンス」や株式会社ハドソンの「ボンバーマンストーリー」など、パソコンのハードディスクに記録した「ゲームボーイアドバンス」用のゲームソフトなどを、不特定のインターネットユーザーに対して送信できる状態にし、著作権者の公衆送信権(送信可能化権)を侵害した疑いが持たれています。
Bは、自宅のパソコンにインストールしたファイル交換ソフト「Winny」を利用して、インターネットに接続した上で、アメリカ映画の「ビューティフル・マインド」など、パソコンのハードディスクに記録した映像ソフトなどを、不特定のインターネットユーザーに対して送信できる状態にし、著作権者の公衆送信権(送信可能化権)を侵害した疑いが持たれています。
Aが「Winny」を使って送信可能な状態にしていたのは、携帯型ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」用のゲームソフト57タイトル。Aは、57タイトルをそれぞれ圧縮した上で1つのファイルにまとめ、「(GBA ROM エミュ)0001-0100(J)」とのファイル名で送信可能な状態にしていました。
京都府警では、男性らの著作権侵害行為の捜査を進めていましたが、ACCSでは警察からの要請に応え、Aに関して、ファイル交換ソフトを利用したソフトウェアの送信可能化状況について調査を実施したほか、対象となったソフトウェア(プログラム)について正規のものとの同一性を確認するなど、捜査に全面的に協力しました。京都府警では、今回告訴を行った2社のほか、このファイルに含まれる他のゲームソフトタイトルについても捜査を進めていく予定です。
「Winny」は、利用者間のファイル交換が容易なだけでなく、ファイル転送には第三者のユーザーを介在させるなど、匿名性を保持する機能が強化されたファイル交換ソフトとして、インターネットの電子掲示板などで話題となっており、ユーザーの増加と著作権侵害行為の蔓延が懸念されています。本年1月の ACCSによる調査では、ファイル交換ソフトユーザーの22.8%・約22万5,000人が「Winny」を使ったファイル交換を経験していることが推計されています。
ファイル交換ソフトをめぐっては、平成13年11月28日、「WinMX」を使って著作権者に無断でビジネスソフトなどを不特定のインターネットユーザーに送信し得る状態にしていたとして、当時19歳の男子大学生と、当時20歳の男子専門学校生の2人が、公衆送信権侵害の容疑で京都府警に逮捕されています。ファイル交換ソフトを使った著作権侵害の刑事摘発は、これに次いで2例目となりました。
「Winny」製作者のホームページでは、「私がファイル共有ソフトに興味を持ったのは、当時ファイル共有ソフト使用ユーザーから逮捕者が出たということ(これは明らかに変だと思った)というのもありました」として、この逮捕が「Winny」製作のきっかけのひとつとなったことが記されています。
なお、「プロバイダー責任制限法」(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)に関連し、本年9月、個人情報が記載された電子ファイルがファイル交換ソフト「WinMX」を使って公開された事案で、この通信を媒介したプロバイダに対して、電子ファイルを送信できるようにした人物の氏名・住所の開示を命じる判決が、東京地裁から言い渡されています。
今回のような著作権侵害事案においても、「プロバイダー責任制限法」の活用も検討しながら、ACCSでは今後も他の関係団体等と積極的に協力し、さまざまな著作権普及・啓発の活動を展開しつつ、「知的財産立国」を目指すわが国における適正な著作権保護の実現に寄与して参りたいと考えております。
鑑定及び告訴会員会社
■任天堂(株)
■(株)ハドソン