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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031013-00000001-nna-int
急速に発展する中国IT産業の影で、インターネットを利用した成人向け情報のはんらんが問題化している。全面的な管理が困難な上、広告に代わる新たな収入源を確保したい大手ポータルサイトの思惑と合致。ショート・メッセージ・サービス(SMS)など有料コンテンツの「看板」ともなっており、青少年保護のための対策強化を求める声が高まっている。【北京・福地大介】
ネットのアダルトコンテンツは、小説、画像、動画などから、売春あっせん情報まで多種多様だ。ある通信販売のサイトでは、日本や欧米の成人向けDVDソフトを、パッケージの写真を掲載しながら堂々と販売。「娯楽情報」と称して、全国各地の夜の遊び場を詳細に紹介しているサイトもある。
こうしたコンテンツは専門サイトだけでなく、大手ポータルサイトの中でもヒット数を確実に増やす「看板」として見受けられる。トップページには「性教育」「人体芸術」「最新ファッション」などに名を借りた過激な画像が踊り、一部の掲示板は「大人の出会いの場」を提供。ニュース専門サイトを見ても、タブロイド記事の刺激的なタイトルが並んでいる。書籍や映像出版物に対し厳重な検閲が行われている中国にあって、管理の緩いネットの世界では、抑圧された欲求が解き放たれているかのようだ。
■昨年から急成長
インターネットとアダルトコンテンツの関係を研究している遼寧渤海大学教員の王吉鵬氏は、中国アダルトコンテンツの歴史を「1999年までは『啓蒙期』、99〜2001年は『模索期』、02年以降は『成熟期』」と分析している(新聞周刊・9月8日号)。
99年以前は国内にアダルトサイトはほとんどなく、ごく一部の個人ページで成人向け小説が掲載される程度。00年前後から国内のサイトも徐々に増え始めたが、01年までは海外のサイトを紹介する程度のものが中心だった。
アダルトサイトが急成長を見せたのは昨年からだ。◇海外のサイトから運用方法を学んだ◇ブロードバンドの普及で容量の大きい動画などのコンテンツ配信が可能になった――などの背景があるが、最大の要因は利用料金の徴収方法が確立されたことにあるという。
■移動通信が集金代行
王氏によると、01年まではアダルトサイト運営者の収入源は大きく分けて以下の3つに限られていた。【1】性用品業者の広告掲載による広告料【2】商品販売の代価として銀行振り込み・郵便送金【3】サイト上で情報提供した後、直接会って商品取り引き――。
昨年以降、「短信連盟(SMSユニオン)」という方式が登場したことで状況は一変する。これは、網易、捜狐、TOM、新浪などの大手ポータルサイトと小規模なサイトによる営業連合。小規模サイトは大手サイトと契約し、自身のサイトで大手サイトのSMSを代理販売し、その売り上げに応じて大手サイトから利益配分を受ける。
この「短信連盟」に加盟したアダルトサイトは、コンテンツの配信代価として大手サイトのSMSを販売することで、確実に収入を得られる仕組みだ。ユーザーからの集金は、SMSサービス料として移動通信業者が行って大手サイトに還元するため、取りはぐれるリスクはない。
集金パイプができたことで、続々と新たなアダルトサイトが誕生。また、「短信連盟」の加盟サイトはヒット数を増やしSMSの売り上げを伸ばすことで分配金が増えるため、専門サイトでなくとも刺激的なコンテンツを強化することになった。
■年間120億元のSMS市場
信息(情報)産業部の統計によると、1〜5月の全国の携帯電話SMS利用は475億5,000万件。通年では1,200億件を超え、SMS市場は120億元規模に達すると見られている。
多くのポータルサイトにとって、SMSは広告に代わる大きな収入源だ。それを支えるシステムが「短信連盟」であり、「代理販売員」は多いほど望ましいので、ポータルサイトによる加盟審査は形式的なものになる。アダルトコンテンツのはんらんを招いた。
こうした状況を問題視する声が、最近になってようやく高まり始めた。王氏は率先して問題提起した1人で、メディアを通じて2003年10月13日強化を訴えている。
中国移動は今年7月、「短信連盟」の運営停止を求め、8月には代理集金業務を3カ月間停止することを決めた。有害サイトがはびこる「短信連盟」を整頓するのが目的だ。
しかし、王氏は今後の見通しを楽観してはいない。「アダルトサイトの運営は低コストで利潤が得られる。さらに一歩踏み込んだ監督と規制強化をしなければ、近いうちに『激増期』を迎える」と警告している。【月曜特集】
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[10月13日10時35分更新]