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(回答先: 長野県名を「信州」へ 田中康夫知事が改称検討(共同通信) −田中「この長野県こそが信州自治共和国ではないか。この形を全国に広く宣言すべきではないか」 投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 05 日 20:09:28)
【奇っ怪ニッポン】
2004年1月8日 掲載
「長野県」を「信州」に変える意味
「憎まれっ子、世に憚る」。日本列島の背骨に位置する信州の病室から、田中康夫です。6時間に及ぶ手術を12月25日に受け、膀胱と前立腺を摘出。回腸と呼ばれる小腸の一部を切除し、新しい膀胱を元の場所に設けました。幸いにして経過は良好。お粥と共に供される料理も生姜焼き、シチューとヴァラエティに富んでいます。今月中旬には退院の予定です。
1月5日の仕事始めには、前日に収録したヴィデオで職員に訓辞。その中で、「長野県」から「信州」へと名称変更を、と述べました。信州のみならず、信濃の呼称も有する長野県の歴史を紐解けば、中南信と呼ばれる安曇野、諏訪盆地、伊那谷、木曽谷で構成されていた筑摩県が、東北信と呼ばれる旧長野県と合体し、県庁所在地が北に偏る形で明治初頭に誕生したのです。故に、松本への県庁移転論が未だに燻(くすぶ)っています。
他方、豊富な農作物や自然環境から連想されるのは、明らかに信州。それは既に存在し、認知され、評価されている呼称です。訪れる旅行客の意識も、長野観光ではなく信州観光なのです。実際問題、信州蕎麦でも知られる長野県経済の3割は観光収入です。
とまれ、混迷し疲弊する日本の制度や仕組みを根底から創り変える我が郷土のルネッサンス革命を、住民総参加の一体感の中で成し遂げる上でも、信州の方がシックリ来ます。合併特例債で庁舎等を新築しがちなハコモノ市町村合併とは異なり、さして費用は掛からず、経済効果は抜群です。
こうした側面に加え、総務省が画策している道州制に先んじる意味も有します。何(いず)れも県境は険しい山岳地帯の長野県が、頭でっかちな霞が関官僚に、新潟や静岡、富山、山梨なんぞと、中央州といった無味乾燥な名称の下、机上の空論で強制合体させられた暁には、信州、信濃に留まらず長野なる呼称も歴史も、永遠に消滅するのですから。
金子一義・構造改革特区担当大臣が会見で、「良いじゃないか」と語るのみならず、「信州県よりも『県』を付けないで信州の方が良い」と逆提案した好機を活かすべきです。思えば、現在の豊田市は、自動車産業都市として明確に位置付けるべく昭和34年、挙母市から名称変更しているのです。
地方分権とは名ばかりの、何でも霞が関の言いなり自治から脱却する意味でも、市町村名とは異なり明治以来、変更していない都道府県を道州制に先駆けて、1州1都1道2府42県にしてみようじゃないか。「『脱ダム』宣言」に続く、長い物には巻かれない反骨精神旺盛な信州人の心意気です。
【田中康夫】
http://www.gendai.net/contents.asp?c=025&id=34