★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 地域7 > 212.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
平松行政の罪は誰が裁くのか?[環境問題を考える]【大分県】
http://www.asyura2.com/0311/ishihara7/msg/212.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 12 月 21 日 22:28:49:dfhdU2/i2Qkk2
 

No.107 (2003/12/18)平松行政の罪は誰が裁くのか?

 No.106で紹介した有明海異変にもあるとおり、日本における本質的な環境問題、都市中心の快適な生活を得るために、農林水産業をスクラップにし、水循環と生態系の物質循環を徹底的に痛めつけてきた公共土木事業の問題は、日本における環境問題の中心的な課題の一つです。
 勿論、明治以降の公共土木事業全てが問題だというのではありませんし、あるいは事業を行った当時は必要であった(あるいは必要だと信じて行った)事業が、環境の中において結果として思わぬ問題を引き起こした場合もあると考えています。とはいえ、現実の結果として、多くの公共事業が深刻な環境問題の原因となっていることは否定できませんから、これを冷静に判断して改善していくのは行政の責務であると考えます。
 しかし、諫早湾の干拓もそうですが、目的と事業の整合性が崩壊した後も、ただ単に土建業界やそれに連なる木っ端役人・政治屋の懐のためだけに行われる事業は、これは法的にはともかく本質的には国家・行政による犯罪だと考えます。
 この文脈において、最近の行政による確信犯的組織犯罪の一つが、かの悪法「総合保養地域整備法」いわゆるリゾート法による乱開発が挙げられると思います。大分県内においても多くの開発が第三セクター方式を含め、行政主導で進められました。短期的な経済効果のために、里山を中心とする比較的良好な自然環境の維持されている、それ故経済的な恩恵をあまり受けていない地域の土地を狙い撃ちにして事業は進められました。県内でも、良好な自然環境を破壊するリゾート乱開発反対運動はありましたが、既にそれまでに経済的に痛めつけられ疲弊していた計画予定地には、無謀な計画とは思ってはいても、それを跳ね返せるだけの体力が残っていなかったのが現実だったと考えています。
 しかし、バブル崩壊の後、こうした事業の多くは、施設維持費すら賄えずに経営的に破綻しています。大分県における平松独裁体制下で行われた、このリゾート開発を含む箱物乱開発行政のつけが、今大分県民に重くのしかかってきています。このままでは遠からず大分県は財政再建団体に転落する危機に直面し、平松県政を引き継いだ広瀬氏は、こうした負の遺産の整理に着手せざるを得ない状況になり、昨日、施設の売却を含めた「行革プラン」が明らかになりました。これらの施設に投下された貴重な税金は全く無駄になっただけでなく、後には荒廃した土地が残されることになります。
 しかし、平松氏自身は、彼の最後の箱物ビッグプロジェクトである、ワールドカップのための巨大サッカー場(これも大分市内の希少な里山を切り崩して作られました)を完成させ、在任中に築いた名声と私財を手に、既に「勝ち抜け」してしまっているのです。平松氏は言うに及ばず、暴君の恐怖政治に怯えていたとはいえ、彼の暴走を阻止できなかった県の木っ端役人、政治屋どもの「犯罪行為」を全く問うことが出来ないことに、激しい憤りを感じざるを得ません。

 地表の性状の改変を伴う公共土木事業は、水循環や生態系の物質循環に対して大きな影響を与えるものです。それ故長期的な展望の下に、全体的な整合性に配慮して、慎重の上にも慎重を期し、不必要な大規模な工事は慎重に避けるべきです。個別の事業の「影響は軽微」などという「お手盛り」の環境アセスメントによる安易な事業の蓄積が、徐々に環境を悪化させ、例えば諫早湾の潮止め堤防の締め切りのような事業をきっかけに、一気に顕在化することになります。
 行政は、長期的な国土利用のあり方を、総合的かつ長期的な視野の下に、慎重かつ周到に検討することを、経験から学び取らなければならないと考えます。間違っても短期的な遊興や金儲けのため、植樹祭などの一時的なイベントのために森林の皆伐を行うなどという愚行を繰り返すことは許されません。また、県民・国民はこうした行政の暴挙に対して常に監視の目を光らせておくことが必要だと考えます。

 期せずして、昨日大分県は、地元住民の反対のある県南佐伯市の大入島の港湾整備事業の一環として行われる埋め立て事業に対して、「環境アセスメント」に鑑み、事業の影響は「軽微」だという見解を発表しました。こうしてまたしても行政の犯罪行為は正当化されていくのでしょうか・・・。

http://env01.cool.ne.jp/frommanager/fm2003_4.htm#n107

 次へ  前へ

地域7掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。